作者のこだわりがギュッと詰まった、完成度が高く、隙のないアクションRPG。ただしそのこだわりが強すぎるがゆえ、万人向けと言い難い部分もある。ハマる人はとことんハマるし、合わない人は途中で挫折する──そんな感じの「プレイヤーを選ぶゲーム」ではないだろうか。マップが広大でパズル要素も多く、戦闘も手強い。この点だけを取っても難易度の高さはおわかりいただけるだろう。その上、次のフィールドに移動するための三角マークが見えにくい位置にあったり、スイッチがわかりづらい場所に隠されていたりするため、フィールドの隅から隅まで念入りに調べる必要がある。マナをはじめとするアイテムが、ゲームをかなり進めないと取れない位置にあったりして、広大なマップを行ったり来たりする必要もある。どこに何があるのかをメモしておくことが重要だ。
「どういう順番で箱を動かすか」「どの順番でスイッチを操作するか」など、パズル要素も多い。要所要所でボスとの対戦も用意されているので、ザコ敵との戦闘によるレベル上げも重要だ。いきなり非常に強力な「おたずね者」と遭遇することもある。小まめなセーブが必須だ。
(秋山 俊)