数あるスポーツの中でも、ゴルフは多くの「数字」を扱うスポーツだ。単純なストローク数だけも18ホール分の18個の数字。パット数も考えると36、これがプレイヤー一人あたりのもので、仮に四人でラウンドを回ったとすると、144個の数字を処理する必要がある。ましてや多くの人数が参加するコンペだったりすれば、それらの数字の処理は、手作業では決してやりたくないレベルだ。野球やボウリングなど、ほかにも点数という形で数字をたくさん使うスポーツはあるが、ゴルフのそれは群を抜いている。「GOLFile」は、そうした数字をたくさん使うスポーツたるゴルフの専用データ処理ソフトだ。難しい操作をしなくても、煩雑なゴルフのスコアデータを申し分のない形で処理・分析できるのが特徴だが、大きなメリットといえるのが「とにかくスコア入力が楽」という点だろう。
例えば、ストローク数とパット数を18ホール分入力すると、上に示したようにプレイヤー一人あたり36個の数字を入力する必要があるが、「GOLFile」ならば、これらの数字の入力を最小のキーストロークで行える。多くの場合、ストローク数は1ホールあたり10打以下、初心者で大たたきをしても20打までは届かないことが多い。「GOLFile」ではこれを考慮して、2〜9打であれば数字キーを1回入力するだけで1ホール分と解釈し、カーソルを次のホールの入力欄へと進めてくれる。1を入力した場合のみ、10〜19打と解釈して、2桁目の入力を行ってくれるのだ。
この仕組みだと、1打──すなわちホールインワン──のときだけは、カーソルを手動で次の入力欄に移動する必要があるが、ホールインワンの出る確率を考えれば、非常に合理的な仕組みだろう。
「GOLFile」にはこのほかにも、ゴルフ専用ソフトならではのさまざまな工夫が込められている。多くのデータ処理が必要なスポーツであるからこそ、こうしたソフトの重要性が高まる。いまだExcelなどでスコア管理をしている人には、ぜひともお勧めしたいソフトだ。
(天野 司)