デジタルカメラの高性能化は進む一方で、最近ではデジタル一眼レフタイプならば3000万画素以上、コンパクトタイプやスマートフォンなどでも1000万〜2000万画素といったカメラもめずらしくなくなってきた。こうした「多画素化」がそのまま高画質化に繋がるかといえば、必ずしもそうとはいえない場合も少なくないが、とはいえ、パソコンでの画像加工の際には、こうした巨大なサイズのレタッチも考慮しなければならない時代になったことは間違いない。もちろん、こうした時代に対応し、大きなサイズの画像でも編集できるフォトレタッチソフトもある。しかし、そうしたソフトは、高機能であるがゆえにソフトそのものも巨大で、起動に時間がかかる。大サイズの画像を編集することになれば、画像自体のデータ量も多くなるため、どうしても編集は重くなりがちだ。要するに「気楽に撮影できる」はずのスマートフォンの写真でも、パソコンでの編集を行おうと思うと、以前よりも処理が重たくなりがちになってきたというわけだ。
こうした問題を解決するには、究極的にはパソコンの性能を向上させるしかないのかもしれない。しかし、大げさな処理ではなく、ちょっとした処理であれば、「より軽快に動作するソフトを使う」という手ももちろんある。そうした場合に適したソフトが「PictBlend」だ。本文で紹介したように、2000万画素オーバーという大サイズのファイルの編集に対応しながら、動作は極めて軽快。「大げさなアプリケーションを使わず、手軽に画像を加工したい」という用途にはぴったりだ。
(天野 司)