多画素なデジカメ写真でも、高速に加工・合成処理を行えるソフト。シンプルなインタフェースで、はじめてでも戸惑うことなく使える。「PictBlend」は、デジカメ写真の明るさやコントラストの調整、複数画像の合成などの処理を行える画像加工&フォトレタッチソフト。マルチスレッド処理により、2000万画素クラスのデジカメ写真でも、わずかな時間で処理が完了する。読み込み可能な画像形式はBMP/JPEG/GIF/TIFF/PNG。処理後の画像はJPEG形式のファイルに保存できる。
使い方は簡単。フィルタ処理は、
- 処理対象の画像ファイルを選択
- 適用するフィルタをメニューから選択して実行・保存
すればよい。用意されたフィルタは、- 輝度補正(明るさの補正)
- コントラスト補正(明暗の強調)
- グレースケール化(モノクロ変換)
- 二値化(白黒変換)
- ネガ・ポジ変換(色・明るさの反転)
- エッジ検出(色や明るさの境界部分の検出)
- 減色(色数の低減)
- カラーマスク(原色の論理演算)
- ノイズフィルタ(ノイズの除去)
の9種類。コントラスト補正では補正の強さを、減色では2色から255色までの色数を、またエッジ検出、カラーマスク、ノイズフィルタでは、いくつか用意されたアルゴリズムから処理方法を選択できる。そのほかのフィルタでは、パラメータはすべて固定または自動設定。ユーザがフィルタを選択すると、すぐに適用される。複数の画像が読み込まれている場合、フィルタは「現在、選択されている画像」に適用される(保存時も同様で、現在選択されている画像がファイル保存される)。ひとつのフィルタの適用後、さらに別のフィルタを選んで、複数のフィルタを“重ねがけ”することも可能だ。
合成機能は、複数の画像を読み込んだ状態で、最初に読み込んだ画像と現在選択中の画像とを、あらかじめ決められたアルゴリズムで合成するもの。利用できる合成モードは「加算」「減算」「乗算」「平均」「比較(明)」「比較(暗)」の6種類(それぞれどのような効果が得られるかは、画像合成例を含めて、「PictBlend取扱説明書」にくわしく説明されている)。
合成では「2枚の画像のずれ」が問題になるが、「PictBlend」では、画像の中心同士を合わせて合成するか、画像を上下左右にずらして合成するかを選択できる。マウスドラッグで大まかに調整することも、またボタンを使って1ドット単位で合成位置をずらすことも可能だ。
フィルタの適用時や合成時には(一部の機能を除き)マルチスレッド機能が有効になる。マルチコアCPUを使えば、2000万画素クラスの大きな画像の合成も1〜2秒程度の短時間で処理が完了する。