Windowsパソコン上でAndroid用アプリを簡単に楽しめるソフト。フルスクリーンモードで使えば、パソコンがまるでAndroid端末になったかのようだし、ウィンドウ化してマルチタスクを活かし、ほかのWindowsアプリケーションと使い分けることもできる。もちろんすべてのアプリが完全に動くというわけではない。GPSや加速度センサといった、パソコンにはないデバイスを使用するものは基本的に動作しないものと思われる。ざっと試したところでは、Radikoや分度器(傾斜を測定するアプリ)、コンパスなどで動作しないものがあった。
また、エミュレータである以上、動作速度には制約を受けざるを得ず、パソコンと同じアプリを動かす意味は薄い。SNSを利用したり、動画を見たりするのであれば、素直にWindowsアプリケーションを使った方がよいのは当然だ。
となると、「BlueStacks App Player」の本領はなんといってもゲームということになりそうだ。スマートフォンよりはるかに大きく、タブレットでも太刀打ちできない大型画面でゲームを楽しめるのはかなりの魅力だろう。
ゲーム以外に目を向けると、例えばクラウド経由で情報を同期するスケジュール管理アプリなどであれば、外出先ではスマートフォンを利用し、自宅やオフィスでは「BlueStacks App Player」上で、というように使い分けることで、大画面と携帯性というそれぞれのメリットをより活かすことができるのではないだろうか。
「Android端末を買う前に、どんなアプリがあるのか一度試してみたい」という方には特にお勧めだ。
(福住 護)