SWF形式のFlashファイルを、編集可能なFLA/FLEX形式に変換できるFlash解析ソフト「Motion Decompiler」シリーズの新バージョン。「Motion Decompiler」は、Flashファイル(*.SWF)を解析し、素材データやスクリプトデータなどを抽出して、再編集可能なソース形式のファイル(*.FLA)を出力できるソフト。新バージョン「5」では、最新の「Adobe Flash CS6」で作成されたSWFファイルに対応したほか、解析したFlashアニメーションのHTML5への変換も可能になった。さらに、Flashファイル内に含まれるシェイプの直接編集にも対応した。
SWF形式のファイルはWebサイトなどで広く使われているが、通常はブラウザでダウンロードすることはできない。このため「Motion Decompiler」には、SWFファイルをダウンロードするための専用ソフト「Flash Downloader」が用意されている。Internet ExplorerまたはFirefoxのアドインとして動作し、目的のFlashが含まれるWebページを表示すると、ページ内のSWFファイルがリストアップされ、ダウンロードできるようになる。
「Motion Decompiler」では、SWFファイルを再生できるほか、SWFファイルに含まれる画像(ビットマップ画像やシェイプなど)、動画、音声、テキストデータ、フレームといった、さまざまなリソースを個別に抽出することが可能。SWFファイルの動作を制御するプログラミング言語「ActionScript」の解析・表示機能もある。個々のリソースはツリー状に整理され、サムネイル画像も表示されるため、目的のものを探しやすい。
個別のリソース抽出に加え、FLA形式または(XMLを用いる)FLEX形式の再構築も行える。使用するFlash編集ソフトに応じて、さまざまなバージョンのFLA形式ファイルを出力できる。「過去に作成してソースファイルをなくしてしまったファイル」や「ほかの人が作成したSWF形式のファイル」も再編集できるようになる。
新バージョン「5」では、FLA/FLEX形式への出力に加え、HTML5形式のファイルにも出力できるようになった。最近ではモバイル機器などでFlashに対応していないことが多いが、HTML5形式にしておけば、こうした環境でも表現力に富んだコンテンツを表示できる(ただし、HTML5に出力する場合はActionScriptの変換は行われない)。ActionScriptも2.0と3.0の双方に対応する。