仮想化ソフトに対するアドバンテージは、Windows(OS)そのものを仮想環境上で動作させることがないため、OS Xへの負担が少なくなり、軽快に操作できること。さらに、ボトルを利用することで、Office 2003と2010など、異なるバージョンのオフィスアプリケーションを同時に動かせる、といったメリットもある。前バージョン「11」からは、従来別製品だった「CrossOver Games」と統合され、ビジネス系からゲームまで利用できるアプリケーションの範囲が大きく広がったのもうれしい。リスト上にあるアプリケーションの場合には、インストール操作はいたって簡単だ。インストーラファイルを入手済みなら、その場所を指定するだけでよい。オンラインでインストーラを自動検出する機能も備え、一部のオンラインソフトなどでは、アプリケーション名を選択することで、インストーラが置かれたサーバから直接ダウンロードして、インストールを実行できる(ボトルも最適なものが選ばれる)。
サポートアプリケーションのリストを自動アップデートする機能もある。対応アプリケーションが追加されたり、バージョンが上がったりしたときに、すぐに入手することができるので、非常に便利。未サポートのアプリケーションとは、開発元では動作未確認のものだが、ユーザ側からみると同じようにアプリケーションのリストから選べばよく、サポートアプリケーションとの違いはない(ただし動作の安定度、互換性には違いがある)。
(坂下 凡平)