ダンジョン探索と宿屋経営とをバランスよく行うことが重要な、ユニークなコンセプトのRPG。7名の従業員候補キャラはもちろん、ライバル的なキャラクタとのイベントなどもあり、やり込み甲斐がある。グラフィックも美しい。ひとつ注意すべきのなのは、「はじめての宿屋さん」はあくまでもダンジョン探索がセットになったゲームで、純粋な宿屋経営ゲームではないということ。宿屋経営のみに専念することも可能だが、それだとやれることが少なく、物足りなさを感じてしまうだろう。「全ダンジョンの攻略を目指しつつ、宿屋の経営も軌道に乗せる」ことを目指すのが、最も楽しめる本来のプレイスタイルだ。
「どうすればレベルを上げすぎずにボスを倒せるか」「どう経営すれば宿屋を発展させられるか」など、アイテムの使い方や増設の順番・タイミングなどを試行錯誤していると、50週間があっという間に過ぎてしまう。特に最終評価オールAを目指すとなると大変だ。
全従業員のイベントをコンプリートする楽しみもある。ハマると非常におもしろいゲームだ。ただ、好感度を上げるために、毎回自由行動でムギと従業員たちを探して移動しなくてはいけない点だけはちょっと面倒に感じた。
(秋山 俊)