複数ファイルを対象に、改行も含む文字列を一括置換できるソフト。文字コードの変換も可能。OSがサポートする、ほぼすべての文字コードに対応する。「TextSS.net」(Text Search and Substite .NET)は、HTMLファイルやプレーンテキストファイルを対象に、文字列を一括置換できるソフト。置換のための設定「パターン」を作成し、複数の「パターン」を登録しておくことで、複雑な置換処理も一度で行える。正規表現やワイルドカードによる高度なパターンマッチング、テキストやHTMLのプレビュー、ファイルのバックアップ・復元なども可能で、充実した機能を誇る。日本語以外の2バイト文字(韓国語、中国語など)を置換することも可能。旧作「TextSS」のリメイク版にあたる。
メイン画面では、処理対象のファイルを指定し、対話形式風のダイアログで置換のための設定と、実際の置換処理を行う。置換処理後はメイン画面に戻って、リスト上で処理結果を確認できる。
メイン画面のファイルリストには、対象ファイルの名前のほか、文字コードや改行コード、置換処理の結果などが表示される。さらに対象ファイルのバックアップと復元、プレーンテキスト形式およびHTML形式でのプレビューなども行える。
置換(検索と置換の文字列)設定画面では、「検索する文字列」と「置換する文字列」とのセットを「パターン」として登録する。指定できる置換方法は、一般的な文字列置換に加え、「文字列の置換(ワイルドカード)」「文字列の置換(正規表現)」「特殊変換」「バイナリー置換」がある。「特殊変換」では、全角/半角変換や大文字/小文字変換などを行える。
(単純に“ある文字列”を“別の文字列”に置き換えるには、このまま置換を実行すればよいが)「TextSS.net」では、複数のパターンからなる「パターンリスト」を作成することにより、多くの文字列をまとめて置換できることが特徴のひとつ。「パターンリスト」では、リスト内のパターンのコピーや行の追加・削除、貼り付けなどの機能を使い、パターンを効率的に作成・編集することが可能。パターンリスト内の個々のパターンをON/OFFすることで、一時的に置換内容を変更することもできる。複数のパターンリストを作成して、切り替えて使うことも可能。パターンリストを削除したり、複写したりといったこともできる。
設定が完了すると、置換の実行方法に関するオプションやコマンドが用意された「置換の開始」画面に進む。オプションとしては、
- 選択したパターンのみで検索・置換、すべてのパターンで検索・置換
- 置換結果の保存
- 置換候補の確認
また、コマンドとしては、- 置換する
- 置換しない
- ファイル全置換
- ファイルキャンセル
- 全キャンセル
がある。オプションの「置換結果の保存」では、「する」の場合は実際に処理を行い、「しない」の場合は検索結果の表示のみが行われる。「置換候補の確認」では、実際に置換する前に、対象の文字列とその前後のテキストまでを確認できる。内容を確認してから、置換するかパスするかを選択すればよい。コマンドの「ファイル全置換」は、現在の処理対象ファイルのすべての置換を(個々の確認をせずに)行い、次の対象ファイルに移るもの。これに対して「ファイルキャンセル」では、現在の処理対象ファイルでは置換処理を行わずに、次のファイルに進む。「全キャンセル」は、すべての処理対象ファイルで置換を行わない(キャンセルする)。
そのほか「特殊操作」として、拡張子の一括変更や、バックアップファイルの削除などが可能。外部アプリケーション(二つまで)を設定したり、除外フォルダ/ファイルを登録したり、文字コードの判定方法を選択・指定したりといったことも行える。