本ソフトは海外製だが、日本語ランゲージファイルを実行ファイルと同じフォルダに置くことで簡単に日本語化できるため、今回はほぼその状態で試用した。この日本語ランゲージファイルのおかげでかなりわかりやすくなっているのだが、ちょっと混乱しそうなところもあるので、念のため、まず補足しておきたい。画像閲覧の基本となるフォルダを「エキシビジョン」で指定することは、本文中でも触れた通り。そして、そのほかに「デスクトップ」「お気に入り」「アーカイブ」にも切り替えることができる(切り替えには「表示」メニューまたはショートカットキーを使用する)。
「エキシビジョン」「お気に入り」には、それぞれポップアップメニューに独立した項目があり、フォルダの設定をはじめとするオプションの指定に使用する。ここで悩むのが、「エキシビジョン」と「お気に入り」のそれぞれのサブメニュー項目に、ともに「お気に入りフォルダ...」があること。実は、これはそれぞれ別物。「どのフォルダを『エキシビジョン』『お気に入り』するか」なのだが、ぱっと見ただけではわかりにくい。
そのほかにも、「アーカイブ」に関する指定はメニューの第一階層ではなく、「お気に入り」メニュー内のサブメニューに含まれているなど、メニューの構成にはやや注意が必要だ。
筆者の場合、そもそも「エキシビジョン」という単語ではいまひとつイメージがつかみづらかったこともあるが、もし同様の方がいらっしゃったら、まずは「お気に入り」や「デスクトップ」との関係を理解し、そこからさらにウィンドウ表示やフルスクリーンモードとの使い分けを覚えてゆくことをお勧めしたい。
ちなみに、言語ファイルはartsage.lang.iniというプレーンテキストなので、表記の変更は簡単。ある程度わかってきたら、好みに応じてカスタマイズしてもよいのではないかと思う。
さて、補足のほうがずいぶんと長くなってしまったが、アプリケーション全体として見ると、
- マニュアル操作による「画像ビューア」
- 自動再生機能を持った「スライドショウ」
- さらには「壁紙のオートチェンジャ」としても使える
という、なかなかの多機能ぶりだ。「カタログ表示」機能を使えば、フォルダ内の画像をサムネイル表示して、そこから画像を選ぶこともできるし、「お気に入り」画像の登録や「アーカイブ」への移動、デスクトップへのコピー、リネームなど、ファイル管理ソフト的な使い方ができるのも、単なるスライドショウソフトとはひと味違うセールスポイントといえる。
(福住 護)