パソコンゲーム黎明期に発表され、「国産三大パソコンRPG」とも評された著名ゲームをリスペクトして、制作された3DアクションRPG。8bitマシン時代のシンプルな2Dゲームが、ルールやアイテムなどはほぼそのままに、現代的な感覚で楽しめるゲームとして見事にアレンジされている。操作性も非常によい。アクション要素やオリジナルアイテムが加味され、エフェクトなどの演出も取り入れられている。まさに“いまどきのゲーム”となっている。オールドゲームファンはもちろん、オリジナルをプレイしたことのないプレイヤーにとっても新鮮味のある、おもしろいゲームだと感じられるのではないだろうか。
同梱のドキュメントやゲーム内で表示されるメッセージでは、最低限の情報しか与えられない。各アイテムの機能や使用方法、ゲームの進め方などは、すべて試行錯誤するしかない。そのことも「Treasures of the dragon」の楽しみ方のひとつであり、パズル的な要素の一部ともなっているのだが、「それではちょっと」と思う方は、本稿やネット上の情報などを参考にプレイしてみればよいだろう。もちろん、すべて自分自身の手で試行錯誤しながら解明していった方が、より楽しみが増えることはいうまでもない。
(秋山 俊)