ファイル管理ソフトとしては、とてもオーソドックスなスタイル。同じ作者(楽さん)によるタブ式ファイル管理ソフトとして、より高機能な「X-Finder」もあるが、こちらは基本を押えた、シンプルな“互換”エクスプローラといえる。Windows標準のエクスプローラのデザインや操作性をほぼ踏襲しているので、迷うことなく使えるのはもちろんだが、一発でドライブを開くのに便利なドライブバーなど、随所に使いやすさのための工夫がなされている。ツリーやリストからファイル/フォルダをタブ上へのドロップすることで、新しいタブで開くなど、感覚的な操作を行える点もうれしい。
ツリー画面は、Windows 7のナビゲーションウィンドウよりもずっと階層の深さがわかりやすい、文字通りの「ツリー」スタイルになっている。初心者に配慮された(?)独特のナビゲーションウィンドウになかなか慣れない、筆者のようなオールドユーザにはありがたい。
初期状態ではシンプルでも、強力なカスタマイズ機能により、画面上のアイテムを好きなようにコントロールできるのがもうひとつの特徴。特に上級者にとっては大きなメリットだろう。
カスタマイズした環境は、設定ファイル(インストール先の「config」フォルダに格納)に保存される。カスタマイズファイルはXML形式で、知識がある人はファイルを直接編集することも可能だ。USBメモリなどで持ち運べば、別のパソコンでも同じ環境で「Tablacus Explorer」を利用できる。
(坂下 凡平)