幅広い用途に使えるファイル同期/バックアップソフト。ファイルの比較条件や削除条件、自動実行のタイミングなどを細かく指定できる。「PureSync Personal Edition」は、動作モードとして、
- 指定フォルダの同期(Syncronization)
- バックアップ/ミラー(Backup/Mirror)
- デジカメ写真の取り込み(Photo-Sync)
- ほかのコンピュータへの転送(Transfer files)
が用意されたファイルコピーソフト。対象ファイルを絞り込めるフィルタや自動実行オプション、コピーが必要なファイルを教えてくれる比較(Compare)機能、ファイルを元の状態に戻せるRestore機能などで、ファイル管理作業を効率化することが可能。ウィザードが用意され、はじめてでも戸惑うことなく操作できる。新規ジョブの作成は、メイン画面左上部の「Create a new job」にあるボタンで行う。作成・登録したジョブは画面右側にツリー形式で表示され、実行したいものを選択する仕組み。ジョブの作成は、ウィザードによる対話形式で行える。
「同期(Syncronization)」は、二つのフォルダを比較し、内容が同じになるよう、相互にファイルをコピーする機能。対象フォルダの指定は、
- 選択用ダイアログやドラッグ&ドロップでリストに登録
- フォルダツリーのチェックボックスにマーク
- マイドキュメントなどの主要フォルダや文書形式が登録された「Predefined folders」から選択
のいずれかで行う。オプションとして、サブフォルダの階層レベルの制限、対象に含める/除外するファイルのフィルタ設定、どちらかにファイルがない場合の削除ルールの指定なども行える。「バックアップ(Backup)」は、指定フォルダの内容をそのまま別フォルダにコピーするモード、「ミラー(Mirror)」は、コピー元で削除されたファイルがあれば、コピー先に反映されるモードのこと。対象ファイルの指定は、(1)コピー元→(2)コピー先の2ステップで行う。ジョブが実行されるたびに、コピー先にサブフォルダを作成することも可能。フォルダの命名規則として連番や年/月を指定できる。
「デジカメ写真の取り込み(Photo-Sync)」は、デジカメ写真専用のモード。フォルダ指定の段階で、コピー先として自動的に「マイピクチャ」がセットされ、さらに年/月単位でサブフォルダが作成され、自動的に振り分けるように初期設定される。
「ほかのコンピュータへの転送(Transfer files)」は、ほかのコンピュータまたはユーザアカウントにファイルを転送する機能。Windows XPとWindows Vista以降では、ユーザ情報の保存されるフォルダパスが異なるが、このモードでは保存フォルダの違いを気にすることなく、「ユーザ名 to ユーザ名」の感覚でファイルをコピーできる。
メイン画面右側に表示されるジョブ一覧では、動作モードごとにツリー形式でジョブが分類される。ジョブの実行は、メイン画面上の「Start」ボタンのクリックで行えるほか、
- デバイスの接続や新たなフォルダが検知されたとき
- ファイルが更新されたとき
- スケジュール設定
- パソコンがアイドル状態になってから一定時間が経過したとき
- スタートアップ時、ログオン時
- ログオフ時
- シャットダウン時
- 指定アプリケーションが終了したとき
の各タイミングで自動実行させることが可能。さらに、各タイミングで(ジョブの実行ではなく)比較だけを行ったり、ジョブの終了後にエクスプローラや任意のアプリケーションを起動したり、Windowsのシャットダウンや再起動、ハイバーネーション、ログオフなどの動作を実行させたりすることも可能だ。ファイル比較に関するオプションでは、名前、日付、サイズ、バイナリのいずれで比較するかや、タイムスタンプの差を何分何秒まで許容するかといったことも指定できる。