ハードディスクを丸ごとバックアップできるイメージバックアップソフト。バックアップファイルからパソコンを起動させ(イメージファイルブート)、復元しながら通常の作業を行うこともできる。「HD革命/BackUp Ver.12」は、ハードウェアの故障やソフトのエラーなどに備え、重要なデータを保存しておくためのバックアップソフト「HD革命/BackUp」シリーズの新バージョン。イメージファイルブートに対応したほか、フォルダ単位での同期やミラーリング、差分バックアップなども可能になった。2TB以上の大容量ハードディスク(GPTディスク)のバックアップ・復元にも対応。さらに従来に比べ、スケジュール設定を簡単に行えるようになるなど、さまざまな機能追加・強化が図られた(編集部注:Basic、Standard、Professionalの各エディションがありますが、本稿はProfessionalをもとにまとめられています)。
「HD革命/BackUp Ver.12」でのバックアップは、
- Windowsの「システムドライブ」を簡単な手順でバックアップできる「ワンステップバックアップ」
- 任意のドライブを対象としたバックアップ
- ファイル/フォルダ単位でのバックアップ
に大別できる。「ワンステップバックアップ」は、バックアップ(保存)先のドライブや実行スケジュールなど、最低限のシンプルな設定のみで実行できるもの。任意ドライブのバックアップでは、ドライブ一覧から空き容量などの情報を確認し、バックアップ先を選択できる。対象から除外するフォルダを指定したり、「フルバックアップ」「差分バックアップ」のいずれかを選択したりすることも可能だ。ファイル/フォルダ単位でのバックアップでは、ファイル/フォルダを任意に指定するか、または「マイドキュメント」「お気に入り」などのフォルダタイプごとに指定するかを選べる。バックアップ方法には、フルバックアップと増分バックアップとがある。
ドライブのバックアップ、ファイル/フォルダのバックアップともに、スケジュール設定による自動実行が可能。毎日や平日のみ、毎週何曜日、何月何日といった指定のほか、ファイル/フォルダのバックアップでは、パソコン起動時やログオン時といった指定も可能。スケジュール設定画面は独立したアプリケーションになっており、新規にスケジュールを登録したり、実行ログを参照したりすることができる。
ドライブのバックアップでは、ファイル圧縮の有無や、エラー検査のための情報の付加、バックアップファイルの分割、バックアップ完了後のシャットダウンなどのオプションを指定することが可能。バックアップ方式には「EWF(Enhanced Write Filter)」「TFR(Task Finish & Reboot)」の2種類があり、EWFではパソコンを使用しながら、バックグラウンドでバックアップ作業を行えるようになっている。
ファイル/フォルダのバックアップに類似した機能に「バックアップ3WAY」がある。イメージファイルを作成するのではなく、単純にファイルをコピーする。3WAYの内容はフォルダの「同期」「ミラーリング」「バックアップ」。同期とバックアップが、一定のインターバル(分単位で指定可能)や、Windowsのシャットダウン時/ログオン時などに自動実行するのに対し、ミラーリングの場合は同期元フォルダの内容を監視して、リアルタイムでコピーを作成する。
復元も、バックアップの実行方法に応じて「ワンステップ復元」「ドライブの復元」「ファイル/フォルダの復元」といった機能が用意されている。
バックアップ/復元のほかにも、
- バックアップイメージ内容の確認
- バックアップイメージの検査
- バックアップイメージの分割・結合
- バックアップファイルの仮想ハードディスク形式への変換
- リカバリ用CD/DVD/Blu-rayディスクの作成
- バックアップイメージからのパソコンの起動
- Windows Live Sky Drive、Google Docsへの接続とドライブの割り当て
- ドライバデータベースの作成
- RWメディアの消去
- ハードディスクのS.M.A.R.T.情報の取得
- ドライブ情報の取得
- コンピュータ情報の取得
など、さまざまな機能を備える。