新たにセクタスキャン機能が追加され、特に動画ファイルの復元力が向上した“定番”データ復元ソフトの新バージョン。「ファイナルデータ」は、誤って消去してしまったり、ファイルシステムのトラブルで読めなくなってしまったりしたファイルを復元できるソフト。スキャン結果がデータの状態やファイル形式ごとに分類・表示され、効率的な復元を行うことが可能。新バージョン「10プラス 特別復元版」では、クラスタより“深い”、最深層のセクタをスキャンできるようになり、データ復元の精度が向上した。ハードディスク認識率の向上やRAID対応機能の拡充なども図られた。
ファイル復元時のインタフェースは、
- 対話形式で操作する「ウィザード」
- 一般的なアプリケーションウィンドウから操作する「高度な復元」
の2種類から選択できる。「ウィザード」を利用する場合は、(1)ファイルの復元、(2)デジカメ画像の復元、(3)メールの復元、(4)高度な復元、から復元したいデータに応じた機能を選べる(「高度な復元」を選んだ場合は、通常のアプリケーションウィンドウに切り替わる)。例えば「ファイルの復元」では、さらに(a)ごみ箱から削除した場合、(b)フォーマットをした場合、(c)ドライブが正常に認識できない場合に分類され、それぞれのシチュエーションに応じて、復元したいボリュームや物理ドライブをスムーズに選択できるようになっている。「メールの復元」を選択した場合は、Outlook Express/Outlook、Thunderbird、Becky! Internet Mailなどからメールソフトを選択した上でドライブを指定し、スキャンを実行する。
「高度な復元」では、起動時に表示されるダイアログで論理ドライブまたは物理ドライブを指定し、データのスキャンを行う。スキャン結果は、メイン画面上に「ルートディレクトリ」「削除ディレクトリ」「削除ファイル」などのツリーで分類表示される。さらにツリー内はデータファイルの形式(拡張子)で分類される仕組み。復元したいファイルを効率的に探すことができる。ファイル名や日付、サイズ、クラスタ範囲などでファイルを検索することも可能だ。
検出されたファイルは、ファイル名やステータス(ファイルの状態)、クラスタ、サイズ、更新日時などを確認することが可能。アイテムのコンテキスト(右クリック)メニューからファイルの復元やプレビュー、表示、ダンプ(16進数表示)、名前の変更などを行える。
スキャン結果は保存しておくことが可能。復元作業に時間がかかるような場合でも、毎回スキャンをやり直す手間が省ける。
そのほかにも、
- ディスク全体のダンプ表示
- NTFSフォーマットで圧縮や暗号化されたファイルの復元
- ドライブの先頭から指定した範囲までをイメージファイルで保存できる「セクタイメージの作成」
- RAIDボリュームの復元
- クラスタスキャンよりさらに詳しくチェックできるセクタスキャン
- インストール不要で実行できるCDブートや起動用USBメモリの作成
など、多彩な機能を備える。スキャン対象のファイル形式をリストで指定することも可能だ。対応するインタフェースはIDE、SATA、SCSI、USB、IEEE 1394、GPT、PCMCIA、ExpressCard、BIOS、EFI。
対応するフォーマットはFAT12/16/32、NTFS 4.0/5.0/5.1、exFAT、AFT、CDFS、UDFS、UDF 1.5/2.0。
対応するメディアはフロッピーディスク、ハードディスク、MO、Zip、Jaz、PD、マイクロドライブ、コンパクトフラッシュ、スマートメディア、SDカード、メモリースティック、USBメモリ、xDピクチャーカード、CD-ROM、CD-RW、DVD-ROM、DVD-RW、DVD-RAM。
対応するメールソフトはWindows メール、Windows Live メール、Outlook Express、Outlook、Mozilla Thunderbird、Netscape、Eudora Pro、AL-Mail32、Becky! Internet Mail(Windows Liveメール、Outlook Express 4、AL-Mail32は「高度な復元」で対応)。