絵本を見るような気持ちで楽しめる掌編ファンタジーRPG。登場するキャラクタはもちろん、背景やマップまでが美しい手描きイラストで構成されている。物語は、友人の妖精からの要領を得ない一通の手紙からはじまる……
「tiny green」は、かわいらしい妖精が活躍する掌編RPG。プレイヤーは、森の妖精「ティコ」を操り、森の中の敵と戦いながら、突如発生した異変の謎を解いてゆく。プレイ時間は30分程度。ほのぼのとした内容のゲームだ。
物語の主人公は、タイニーグリーンという名の森に住む妖精「ティコ」。タイニーグリーンから出たことがなく、好奇心は旺盛だが、内気で人見知り。保守的なところがある。
そんなティコのもとに、友人である水の妖精「リヴ」からの手紙が届く。手紙には「森の外れが凄いことになっているので、早く来てほしい」としか書かれておらず、具体的に何が起こっているのか、どこに行けばよいのかもわからない。ティコはリヴに呆れつつも、森の異変らしきものを放っておくことはできず、森を守らなくてはいけないという使命感から、居候の「ブルム」とともに森の奥に向かってみた……。
物語を彩る、個性的で愉快なキャラクタたち
「リヴ」は、わりとあけすけに物を言う、ちょっと男の子っぽい感じもある、元気な女の子。常にハイテンションで“何でもアリ”な性格。ティコのことが大好き。森の中を流れる川に住むが、時々森の外に出て、ティコの好きそうな物を拾ってきたりする。
「ブルム」は、いつの間にかティコの家に住み着いていた、何かと食い気に走っているカラス。普通のカラスではなく、喋ったり、魔法を使ったりすることができる。モンスターとの戦闘でも力強い味方となってくれる。
リヴ、ブルムのほかにも個性的なキャラクタが登場する。かつては世界を股にかける冒険家だった、年老いた鳥「ガゼット」。いまは森で趣味の店を開いて生活しており、アイテムや装備を揃えたくなったり、相談したいことがあったりするときに頼りになる。めずらしい青い羽根をした鳥で、現役の冒険家の「ドニーユ」。収集家でもあり、めずらしい物をたくさん持っている。「メレージュ」は、スケールのでかいことが好きな、調子に乗りやすい性格の高名な魔女だ。
操作方法やゲームの進め方はオーソドックス。誰にでも楽しめる
操作はキーボードで行う。マップ上では、カーソルキーで主人公を上下左右に移動させることが可能。【Shift】キーを押しながらカーソルキーを押すと、移動速度を上げることができる(移動にはこちらがお勧め)。決定キー(【Z】/【Enter】/スペースキー)ではメッセージを進めたり、選択肢を確定したりする。キャンセルキー(【Esc】/【X】キー)ではメニューを表示させることができる。
ゲームの内容は「ティコを操ってマップ上を移動させ、ランダムエンカウントでモンスターと遭遇したら、戦うか逃げるかする」というもの。戦闘中、ティコとリヴはプレイヤーが行動を選択できるが、ブルムは自律的に行動し、プレイヤーが次の行動を指示することはできない。戦闘に勝利すると、経験値のほかに、お金やアイテムを獲得できる。HP/MPの回復は、傷薬などのアイテムの使用で行えるほか、マップの所々に配置された魔方陣の上に乗ると全回復する。
セーブは、メニューを表示させれば、どこでも行うことができる。見た目のほのぼのさとは裏腹に敵の攻撃は強烈だったりするので、小まめにセーブした方がよい。