ソフトの構成は、アンチウイルス+ファイアウォール+Webブラウズや電子メールを安全に利用するための機能が揃い、「パーソナルユーザ向けセキュティ対策ソフトのスタンダード」ともいえるもの。現在、セキュリティ対策ソフトを紹介する際には当たり前となった感もある「ヒューリスティック検知」は、20年近くも前からESET社が率先して取り組んできた技術ということだが、新バージョン「V5.0」では、そこにクラウド技術も加わることで、より迅速で精度の高い効果が期待される。
「V5.0」でのもうひとつの目玉「ペアレンタルコントロール」は、いわゆる保護者機能で、ユーザアカウントごとにWebサイトへのアクセスを制限できるもの。現時点は、インターネットの接続時間や使用可能なプログラムを限定するというより、特に青少年をインターネット上の有害な情報から守ることに主眼が置かれているようだ。
強化点はそのほかにも数多くあるが、なかでもユニークなのが、メディア制御に関するオプションだろう。
- リムーバブルメディアをマウントした場合の検査方法
- リムーバブルメディアのブロック
に関する設定があり、後者では、リムーバブルメディアの使用をブロックしたり、特定のメディアだけに読み込み可能な権限を与えたりといった使い方ができる。メディア制御機能とリアルタイム保護とを組み合せることで、ネットワーク経由以外でのウイルス感染や不正プログラムの侵入阻止に役立つはず。特に、複数ユーザが共用するパソコンのセキュリティ対策には効果が高そうだ。
(福住 護)