コンパクトで使いやすい数式電卓ソフト。常に起動していても、ほかの作業の邪魔にならない。「Caline」は、数式をそのまま入力して使える関数電卓ソフト。メイン画面上部の数式入力ボックスに数式を入力すると、下部の解答表示ボックスに答えが表示される仕組み。四則演算はもちろん、括弧や論理演算など、さまざまな演算子を使うことができる。【Ctrl】+【C】(コピー)、【Ctrl】+【V】(ペースト)といったWindowsのキーバインドに加え、スクリーンエディタ「Emacs」風のキーバインドにも対応。C言語で用いられるほとんどの演算子や、C言語のmathライブラリで定義された関数の多くが組み込まれている。
メイン画面のサイズは、一般的な電卓ソフトとは比較にならないほどコンパクト。画面上に用意されているのは、数式入力/解答表示の二つのボックスと、RAD(ラジアン)/DEG(度)およびDEC(10進数表示)/HEX(16進数表示)のモード切り替えボックス、拡張ダイアログ表示ボタンのみ。一般的な電卓ソフトにある数字ボタンや演算子ボタンなどはなく、数字や演算子、数式などはすべてキーボードから直接、入力(またはコピー)する。拡張ダイアログ表示ボタンで呼び出せる機能は、数式入力ボックスへのコマンド入力でも呼び出せる。
数式の入力では、演算子の優先順位が有効で、括弧も使用できる“数式そのまま入力”方式が採用されている。通常の加減乗除(+、−、*、/)のほか、「<<」や「>>」などの左右ビットシフト演算子、「&」「|」「^」といったビット単位の論理演算子、「==」「!=」などの比較演算子、さらには「?」と「:」を組み合わせた三項演算子など、C/C++で使われる演算子をそのまま使用することができる。
関数もC/C++言語との互換性が高い。mathライブラリで使用可能な関数20種類は、C/C++言語で使われるものと同じ名前で利用できる。三角関数など、角度を使用する関数では、モードを度数表示とラジアンとで切り替えることが可能。整数の入力時には、10進数入力のほか、プレフィックスとしてC/C++言語で使われる「0x」を付加することで、16進数による入力にも対応する。10進/16進の数値を同じ式の中に混在させることも可能。計算結果の表示は10進/16進をワンタッチで切り替えられる。
計算結果を記憶させるための変数を使用することも可能。使用できる変数はアルファベットや数字、アンダーバーなどから構成される任意長のもの。大文字/小文字が区別されるプログラミング言語風の仕様で、自由度の高い使い方ができる。
【↑】/【↓】キーで、過去に入力した数式の履歴を呼び出して再利用することも可能。履歴表示中に数式の一部を編集したり、再計算したりすることも、もちろん可能だ。
Windowsのキーバインドに加え、Linux/UNIX上などで多く使われるスクリーンエディタ「Emacs」のキーバインドに対応している点も特徴のひとつ。利用できるキーは【Ctrl】+【F】/【B】/【P】/【N】などのカーソル移動系、【Ctrl】+【W】/【Y】や【Esc】+【W】などのカット&ペースト系、【Ctrl】+【X】/【C】などのアプリケーション操作系など19種類。Emacsの操作に慣れた人が違和感なく使うことができる。