直感的に操作できるファイル管理ソフト。ファイルにタグを付けることで、目的のファイルへの効率的なアクセスを実現する。「Tabbles」は、フォルダによるツリー構造とは別に、ファイルにタグを割り当てて管理するソフト。タグを使ってファイルを絞り込んだり、タグの組み合わせで複雑な条件を設定したりできる。ひとつのファイルに複数のタグを指定することができ、目的に応じてさまざまな方法でファイルを探し出せる。
メイン画面のデザインは、エクスプローラ風の左右2ペイン構成。左ペインで選択したフォルダの内容が、右ペインに表示される仕組み。左ペインには「Favorites」「Computer」「ワークスペース」というツリーが用意されている。「Computer」では、ドライブを選択してファイル/フォルダにアクセスすることが可能。同様に「Favorites」で「Documents」を選択すると、My Documentsフォルダの内容が表示される。
ドライブ内のサブフォルダを選択すると、サブフォルダの内容がリストに表示されるのもエクスプローラと同様。ただし、エクスプローラでは物理的にひとつのサブフォルダの内容が表示されるのに対し、「Tabbles」では「当該サブフォルダに関連付けられた(タグ付けされた)ファイルが絞り込み表示される」点が異なる。例えば「Cドライブで、サブフォルダを除外してファイルだけを表示する」といったことが簡単にでき、フォルダ名もひとつのタグ(フィルタ設定)としてAND/OR条件でファイル一覧を表示できることが大きな特徴になっている(このためエクスプローラにおけるアドレスバーに相当する部分は、実はパスが表示されているのではなく、「タグ(フィルタ設定)がどのように組み合わせられているか」を示している)。
もうひとつの「ワークスペース」内の項目はタグそのもの。あらかじめ「インターネットアドレス」「Tabblesヘルプ」といった項目(「Tabble」と呼ばれる)が用意され、クリックするとタグ付けされたファイルやWebページのURL一覧が表示される。Tabble(タグ)は、ユーザが追加したり、削除したりすることも可能。新規に作成したTabbleは空っぽのフォルダのように見え、エクスプローラからのドラッグ&ドロップでタグ付けを行うことができる。自動作成ルールに沿って、ファイルの新規作成時にタグを付けることも可能だ。
ひとつのファイルに複数のTabble──例えば「2010年に撮影した写真」「旅行の写真」──を設定しておくと、どちらのTabbleにもリストアップされるようになる。さらにTabbleを組み合わせることで、「2010年に旅行で撮影した写真」のような絞り込みもできる。使用したTabbleの組み合わせは履歴に記録され、よく利用するものはリストから簡単に選べるようになる。
設定されたタグ情報は「Tabbles」自体のデータベースに書き込まれる。データベースの保存や復元、更新、エラーの削除といったメンテナンス機能も備えている。
「Tabbles」には、スモールオフィス向けの「Business」のほかに、家庭用の「Home」、企業向けの「Corporate」の3種類のエディションがある。「Business」「Corporate」では、1ライセンスで3台までのパソコンに、また「Home」は1台のパソコンにインストールできる。「Business」はLANやクラウド上でのタグの同期、「Corporate」ではタグの共同管理を行える。どちらもサーバ設定は不要で、ファイル管理を簡単に効率化できる。