女の子の絵が強く印象に残る、ドット絵のきれいなアクションRPG。登場するキャラクタがいずれも個性的で、なかでも「ブルー」の奔放さにはニヤリとさせられる。キャラクタの魅力がそのままこのゲームの魅力となっているといってよい。モンスターとの戦闘はかなりシンプルなもの。基本的にどのキャラを使っても、敵との間合いにだけ注意して、あとは決定キーを連打すればよい。「多彩な技を駆使した戦闘が好み」という人にはちょっと物足りなく感じられるかもしれないが、「アクションが苦手」という人でも楽しめるゲームに仕上がっている。たとえ戦闘で負けても、それまでに集めたアイテムを失うだけで、何度でも復活できることもうれしい(惜しいのは、落ちているアイテムが拾いづらいことと、環境によっては斜めジャンプができないこと。この点だけは本当に残念)。
といって、決して単調でつまらないゲームではない。町の人たちのセリフは楽しいし、条件限定を含めた各種クエストなども用意されている。数字を使った謎解きや、迷路になったダンジョンなどもあり、随所にプレイヤーを飽きさせない工夫がなされている。裏シナリオや待機時のポーズ、セーブ画面のランダムグラフィックなど、作者の遊びが満載されているのも楽しい。初心者から上級者まで、短時間で気軽に楽しめる、おもしろいゲームだ。
(秋山 俊)