初心者から上級者まで楽しめる、シンプルな2D横スクロールアクションRPG。モブキャラを含め、すべてのキャラクタイラストが美しい。天界、地上、地底深くの三つの世界を舞台にしたアクションRPG
「Ex Libris」は、美しいドット絵が印象的な横スクロールアクションRPG。プレイヤーキャラはもちろん、町の人々の一人ひとりまでが個性的。ギャグとシリアスのバランスもよい。操作のわかりやすい戦闘システムや、入手したアイテムを使った育成システムもゲームの特徴。時期限定イベントや裏シナリオなども用意されている。
ゲームの舞台は、地上と天界、そして地下深くに存在する天使たちの牢獄。天界の住人は天使たち。天使は神あってこその存在で、神が眠るとされる「神の箱」を守ることを使命としている。天使には三ヵ条からなる「天界の掟」、
- 主の意志に逆らう行動を取ってはならない
- 同族を殺してはならない
- ナイトメアと手を結んではならない
があり、掟を破った者は例外なく極刑を下されてしまう。天使たちの牢獄は、極刑を下された天使が送られる場所。掟を破った天使は、背中の翼を奪われ、牢獄に堕とされてしまう。翼を失うことは多くの天使たちにとって、死ぬよりも耐えがたい屈辱だ。
地上は言わずと知れた、人間が住む場所。ただし地上には、天使たちとは対極の存在である「ナイトメア」──いわゆる悪魔──も人知れず潜み、天界に攻め込む機会を虎視眈々と狙っていた……。
三人の個性的なプレイヤーキャラが活躍
物語は、上級天使「アッシュ」が、上司の「バーミリオン」に調査結果を報告しているところからはじまる。厳しい掟の存在にもかかわらず、このところ天界では、天使が何者かによって次々と殺されるという事件が発生していた。しかし、犯人の手がかりは掴めない……。報告を終えたアッシュにバーミリオンは新たな命令を与える。「地上のナイトメアを退治する」こと。天界の事件を気にしながらも地上へと向かうアッシュは、やがて思いもかけない事態へと巻き込まれてゆく……。
ゲームの序盤ではプレイヤーキャラとして使用できるのはアッシュのみ。ただしシナリオが進むと仲間が増え、全部で三人のキャラを使い分けることができるようになる。
上級天使のアッシュは、剣を使った戦闘が得意。攻撃スキルは「スラッシュI」「スラッシュII」「スラッシュIII」。攻撃キーを連続押しすることで順番に変化し、威力は倍々になってゆく。
下級天使「ブルー」が得意なのは素手での戦闘。攻撃スキルは「殴打」と「バーサーク」。敵に接近するとそれなりに強いが、攻撃範囲はかなり狭い。
「バイオレット」は、天使たちの牢獄の中にある町のリーダーで、遠距離攻撃が得意。戦闘スキルは「光弾」と「飛行」。飛行により、空中に浮いたまま戦い続けることができ、攻撃力もなかなかのものだが、相手に接近されると弱い。
アイテムを持ったまま休息することで能力が強化される、ユニークな育成システム
ゲームの特徴のひとつが、ユニークなキャラクタ育成システム。一般的なRPG同様、戦闘に勝利すると、敵キャラが落としたアイテムを拾うことができる。集めたアイテムを保持したまま休息を取ると、集めたアイテムごとに定められた数値分の能力値(HP/ATK/DEF)がアップする仕組み。休息やセーブは、フィールドの特定の場所にいる白い蝶の前で行える。休息を取るとアイテムはすべて消費され、0になる。
拾ったアイテムはそのままの状態でも能力値を上げてくれるが、アイテムを材料にしたレシピを使って指輪やゼリー、花束などのアイテムを生成すると、より効果を高められる。レシピは、地上の人間や牢獄の町の住人など、他のキャラクタの望みを叶えることで入手することが可能。余裕があれば、できるだけ他人の望みを叶えてあげるようにしたい。さらに、アイテムとキャラクタには相性がある。相性のよいアイテムを持って休息を取ると、効果が倍になって反映する。
ただし、休息を取る前に戦闘で倒されると、その時点で持っているアイテムはすべて失われてしまう。キャラクタそのものは「復活」で息を吹き返すが、それまでの苦労は水の泡となるので、白い蝶を見たら必ず休息を取るようにしたい。