メニューやダイアログなどをカスタマイズし、子どもでも簡単に使えるようにするMicrosoft Office 2010用のアドインソフト。「Dr.シンプラー 2010 Lite」は本来、ビジネス用途などに使われることの多いMicrosoft Office 2010を、カスタマイズされたリボン(ツールバー)やダイアログによって、小学校低学年程度の児童でも“楽しく”利用できるようにするアドインソフト。Word 2010、PowerPoint 2010、OneNote 2010に組み込まれる。約230点のテンプレートなども含まれ、すぐに使いはじめることができる。
対応するOfficeアプリケーションでは、通常のユーザインタフェース「リボン」に、「きっず」リボンが追加される。「きっず」リボンでも、ファイルを開く、保存する、フォント変更、図形挿入、印刷など、一般的な編集作業で利用される一連の操作を選択することが可能。「きっず」リボンのみで作業が完結する。各ボタンのアイコンはわかりやすく、機能の表記は「あたらしいページ」「いろをかえる」「文字をついか」など、小学校低学年レベルの漢字とかな文字でなされている。大人が補助することなく、子どもだけで機能を選択することが可能だ。
「きっず」リボンから呼び出されるダイアログなども同様。機能の名称や選択肢の表示、ボタンデザインなどは小学校低学年レベルでも理解できる。色なども、より判別しやすいものが使われている。
日本語入力では──変換機能自体は設定されたIMEが使われるが──専用の「小学生辞書」が用意され、対象となるユーザの学年レベルに応じて、利用できる漢字が限定される。小学生辞書のモードは、1年生から6年生まで6段階から選択することが可能。文字入力ではソフトウェアキーボードが用意される。ソフトウェアキーボードでも、ひらがな、カタカナ、アルファベットのほか、1年生から3年生までの漢字までをタブ切り替えで入力できるようになっている。
小学生向けのシンプルなWebブラウザ「きっずブラウザ」も搭載される。「きっずブラウザ」やソフトウェアキーボード「キーボードくん」は、Microsoft Office 2010とは独立して使うことができる。
「Dr.シンプラー」シリーズには、カスタマイズ機能などが強化された教師・教育機関向けの「Dr.シンプラー2010 クラスマネージャ」もある。