CRT I/Fライブラリー for MS-C,QC,BC,TC,TC++
通常、Cの標準関数の中には、CRTのモード設定や、カーソルのダイレクトアドレッシングといったような、ハードウェアに依存する関数がありません。これらの機能を実現するには、通常エスケープシーケンスという、規格化されたコード文字列をCRTに送る方法を使います。また、関数として準備されてはいても、printf関数のように多機能ではあるが、時として遅くてイライラするようなものもあります。
これは、おそらく Cという言語の性質上、致し方のないことなのだと思います。しかし、長らくBASICを使ってきた私にとって、あの遅さは我慢の限界をはるかに越えており、常々なんとかしたいと考えていました。
CRTIFは、そんな私がアセンブラで作成したテキスト画面処理用の関数を集めたものです。当然のことながら機種依存性は高くなりますが、その代わり小気味良いほどのレスポンスが得られます。特筆すべきはオリジナル print関数で、一度これを使ってしまったら、printf関数を使う気力が失せてしまうかも知れません。
使用法は printf 関数に準じますが、この関数は本来高速化を目的として作成されたために、すべての機能をサポートしているわけではありませんのでご了承ください。その代わり、この関数には、long 型を含む数値をダイレクトにカンマ付きで表示したり、表示文字色を一時的に変更する等の、本来の printf 関数にはない拡張機能をいくつか備えています。
このような目的のライブラリーは、各社からいろいろと発売されています。しかし、比較的高価で、しかも、自分が本当に欲しい関数はそのパッケージの中の一部である場合が多く、筆者にはそういった意味で手頃なものがありませんでした。
Cを始めたばかりの方、あるいは、ひょっとしたら熟練者の中にも、私と同じような思いで日頃悩んでいる方がおられるのではないかと思います。どうぞCRTIFを使用して、高速テキスト画面処理等を楽しんで戴きたいと思います。
Ver.1.40 からは、テキスト画面処理とは直接関係ありませんが、あると非常に便利な関数を収録しています。合わせて御使用いただければ幸いです。
Ver. 3.01 から、30行環境対応となりました
Ver. 3.21 から、全関数が従来の2項目から、機能別に12項目に細かく分類され、一段と見やすくなっています。