METAFONTを使わずドットパターンで安直にLaTeXの外字を作る
gaiji.sty
gaiji環境―ドットパターンで外字を作るLaTeXのスタイルファイル
v1.00 96/01/22
21M / pxk12131@niftyserve.or.jp
METAFONTを使わずに、ドットパターンから安直に外字を作る「gaiji環境」を定義する、LaTeXのスタイルファイルです。使い方の例はgsample.texをご覧下さい。ドットパターンをそのまま文中に文字として埋め込めることが分かると思います。同様のものが既にありそうな気もしますが、まあ、新たに公開したって害はないでしょうから、公開します。
似た機能を提供するxbmgaiji.styというのもあり、こちらはXウィンドウシステムで画像ファイルとして使われるxbmフォーマット(ビットマップは16進整数の羅列として表示させる)を直接外字として取り込むものですが、それと比較するとこのgaiji.styは、
TeXファイルを人間が直接見ればそれがどういう形の字かわかり、それ
を直接テキストエディタで書き換えることもできる
という長所があります。(xbmgaiji.styの外字は、見ただけではどういう形か分からず、それをビットマップの形で画面上に表示してくれるツールを併用しなければ、人間が形を把握したり、書き換えたりすることができません。)
他にも、xbmgaiji.styの持っている「出力装置にもローカルなフォントにも依存せず、どこへ持って行っても出力できるdviファイルが作れる」とか「METAFONTを知らなくても、あるいはMETAFONTのないシステムでも使える」という長所はこのgaiji.styにも備わっています。
短所としては、乱用するとdviファイルのサイズもコンパイル時間もやたら増大するという点があります。文中にときたまパラパラと出てくる文字を外字で作る用途にならともかく、補助漢字一覧みたいなものをビットマップで作ってしまうような用途には(多分)向きません。それに、あまり大きな字を作るとTeXのcapacityを越えてしまう可能性もあります。
また、ドットパターンが24×24ドット程度では、他の字に比べドットの粗さが目立つという欠点もあります。