おなじみ「ED's Tropical Fish」のDirectX対応版。熱帯魚が趣味の人、あるいはこれから熱帯魚を買おうと思っている人に特にお勧め。作者が本物の熱帯魚を不注意で死なせてしまったのをきっかけにして作ったというリアルな熱帯魚セーバだ。

“本物よりも本物らしく”といえば言い過ぎだが、特に動きに関してはかなりのレベルに達している。マウスのクリックでエサを与えることもでき、集まってくる魚の姿は、結構かわいいものだ。

つくりが複雑なだけにいろいろな設定ができる。まずは背景。デスクトップをそのまま表示することもできるし、色を指定した塗りつぶしや好きな画像を置くこともできる。音に関しては、ポンプと水の音や好きなMIDIファイルの設定。水泡を表示したり、水草を揺らすこともできる。底砂を敷く、敷かないも自由だ。日時も表示できる。マウスを無視する設定にすると右クリックでエサを与えるほか、照明をつけたり消したりなどのアクションを行える。通常のセーバモードのほかに壁紙モードがあって、デスクトップの壁紙を丸ごと水槽にすることもできる。

TFDという拡張子の付いたテキストファイルがあり、このファイルで熱帯魚や水槽内の水草の配置を指定している。つまり、このファイルを編集することによって、水槽を丸ごとカスタマイズできる。ネオンテトラやグッピーなど熱帯魚としてお馴染みのものから、イカまで揃っている。またランダム表示用のTFDを指定することにより、好きな時間間隔ごとに、いろいろな熱帯魚を順次切り替えていくことも可能だ。本物の水槽ならこれは絶対に不可能。パソコン上の熱帯魚ならではの楽しみ方だろう。

もっと凝ってみたいという人には、「ED's Tropical Fish Aquarium Maker98」(ED's TFish画像データ作成)というソフトも用意されていて、オリジナルの熱帯魚を作成して泳がせることもできる。そのほかマシンのパワーにあわせた細かな設定もうれしい。

DirectX対応版になって、表示スピードが10〜50%高速化。よりリアルな動きが楽しめるようになった。ぜひダウンロードして試してみたい作品だ。

画面左●エサを与えると寄ってくる姿が、まるで本物みたい 画面中●なんとイカまで泳いでいるではないか！ 画面右●設定項目もたくさん、好きな熱帯魚をカスタマイズした水槽で泳がせよう