ちょっと欲張りなくらい、いろいろなソフトに手を出してしまった気もするが、いかがだったろうか。それだけ年賀状というものは、さまざまな要素を持っているものであり、だからこそ「パソコンで作るのに向いている」ともいえるのではないかと思う。それでは、今回取り上げたソフトについて、簡単にまとめてみよう。
年賀状を自分で作るとき、多くの人が考えるのが「自分で撮った写真を使いたい」ということではないだろうか。デジカメで撮影した写真でも、プリントをスキャナで取り込んだものでもよいのだが、まずはその写真を、年賀状で使えるものに加工することから始まる。
「デジカメde!!フォト工房2」は、銀塩写真のテクニックでレタッチを行うという点で、フォトレタッチソフトとしては変わり種のうちに入るかもしれないが、一般的なレタッチのコマンドで操作することもできるので、誰にとっても取っつきやすい。自動補正機能も強力なので、特に初心者にオススメしたい。いろいろなフィルタをかけての特殊効果を楽しみたい人は、高機能な「PhotoCrew 2 Plus Download edition」や「Paint Shop Pro 8」を使うのもよいだろう。
「PhotoPaintingCraft」は、また別の意味で変わったソフトだ。写真を絵画風に加工するフィルタを持っているグラフィックソフトはほかにもあるが、これだけ多種多様の絵画風処理が行えるのは、特筆モノ。処理はワンタッチで簡単にでき、かなり楽しめるソフトだ。
「GLab もこもこペイント」は、本来はペイントソフトになるのだろうが、年賀状に使うという目的から、書き文字を作成するソフトに分類してみた。文句なしに楽しいソフトで、意味もなく線を引いたり図形を書いたりしているだけでもおもしろい。設定次第で、さまざまな効果を実現することができるので、ぜひとも試してみてほしい。
「Paint-Park」は、「文字で文字を書く」というおもしろいアイデアのソフト。こんな文字の入った年賀状を受け取ったら、誰でもちょっと驚くのでないだろうか。工夫次第で、かなりユニークなものが作れそうだ。
「筆自慢2004simple」は、いわゆる年賀状作成ソフトで、年賀状に関することは一通りできる(もちろん年賀状以外も)。ほかのソフトも含めて「この種のソフトは本当によくなっているなあ」と、今回あらためて感じた。住所録の入力補助機能はどのソフトも備えているし、画像合成のための透明化など、画像関係の機能もどんどん進化している。どのソフトを使うかは、もはや好みの問題でしかないような気もしてきた。
その住所録作成で、もっとも手っ取り早いのは、もらった年賀状や名刺から、そのまま住所データを取り込んでしまうこと。それができるのが「ワンタッチOCR for Excel & Word」のようなOCRソフトだ。スキャナも高性能かつ安価になってきているので、これから新しく住所録を作ろうという人には、力強い味方になってくれるはずだ。
最後になってしまったが、ここで紹介したソフトたちが、年末の一大イベントである「年賀状作り」のお役に立ってくれれば、筆者にとってこれ以上うれしいことはない。