データベース機能を備えた電子メールソフト
++Mail Lite for Macintosh
Version 2.2
メールの管理機能をデータベース化した電子メール用クライアントソフト。現在多くのメールソフトで使われているフォルダによる仕分けではなく、抽出シートに設定した条件を元にそれに合致するものだけを表示するようになっている。
データベースとはいっても、初期状態でも未読や受信、送信、ごみ箱といった条件が設定されていて、タブをクリックするだけで表示の切り替えができるので、いきなり使いはじめてもさほど違和感はない。フォルダごとにウィンドウを開くようなソフトと違い、デスクトップがすっきりしているのも特徴だ。
なお、抽出シートは、仕事用やプライベート用といった形でグループ化しておいて切り替えることもできる。
そのほかには、主要なメールソフトのデータの読み込み、ドラッグ&ドロップによるファイルの添付、テンプレートといった機能を装備。受信したメールからアドレス帳への自動登録などもできる。また、マルチアカウント対応なので複数のアドレスを使い分けている場合にも便利。もちろんシグネチャ(署名)も複数登録できる。パッケージ版である++Mailに比べると手書きや音声機能、稟議回覧、マルチユーザ対応などの機能が省かれているが、パーソナルユースには十分なスペックといえるだろう。
メールをデータベース化することの利点は、いろいろな条件で探せるという点にある。フォルダによる管理では、社内メールを送信者の部門別に整理するか、仕事の内容によって整理するかといった点で融通性に欠ける面が出てくるが、++Mailであればそのような心配はない。あまり細かく分類したのではかえって検索性が悪いというような場合、このデータベース機能は威力を発揮するはずだ。
抽出条件の設定については、よく使用する条件には名前を付けて保存しておくという考えで、名前を付けなければ通常のモードに切り替えた時点で消えてしまう。もちろん、名前を付けておけば、以後はシートの切り替えだけでメールの抽出が可能となる。
他のメールソフトと同じ感覚で、まずフィルタを作っておいて仕分するという手順で考えていると、設定方法がわからずにとまどうかもしれない。もちろん、これは欠点というようなものではなく、コンセプトの違いが操作方法に現れているに過ぎないが、このあたりの操作方法については付属ドキュメントにも書かれていないので注意が必要だ。
また、書きかけのメールを保存した場合、次に++Mailを起動すると自動的にそのメールのウィンドウを開いてくれるのは気が利いている。そのほか、アドレス帳やメールエディタとしての機能は標準的なものを備えているので、データベース機能を必要としないようなユーザにも幅広く勧められる。
(福住 護)
作者のホームページはこちら 。
ソフト作者からひとこと
++Mailはこれまでのメールソフトの「書簡箱」とは違う「メールデータベース」と「抽出」という概念でメールを整理する新しいメールソフトです。「書簡箱」では整理しきれなかったメールも「メールデータベース」からさまざまな条件を設定して「抽出」することにより、多次元的に整理することができます。また、カレンダーの日付をクリックすることにより特定の日にちのメールを簡単に絞り込んで表示させることも可能です。
メールの送受信や抽出はマルチスレッドを使いバックグランドで動作するので、同時にメールを読みながらでも軽快に動作します。
今後はメーリングリスト などを通じてユーザからの要望などを積極的に取り入れ、バージョンアップも頻繁に行っていきたいと思います。
((株)ソフトフロント)
「++Mail Lite for Macintosh」 の最新版および関連ソフトです(ソフトのバージョンは、記事中で紹介したものと異なる場合があります)。なお、ソフトをダウンロードするには、右側の[Download]ボタン(または[httpD]ボタン)をクリックしてください。下線付きのソフト名をクリックすると、ソフトに関する詳細な解説が参照できます。
[an error occurred while processing this directive]
「++Mail Lite for Macintosh」は シェアレジ からシェアウェア送金できます
週刊ソフトニュース、スポットライト、PickUpに関するご意見・ご感想は…… editor@vector.co.jp まで
Copyright (c) 株式会社ベクターホールディングス 記事の無断転用を禁じます。
Copyright (c) Vector HOLDINGS Inc. All rights Reserved.