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AppleScript対応のシンプルなテキストエディタ
CuTE
Version 0.6a1
1文字単位でのスタイル設定、ドラッグ&ドロップ編集、アクティブスクロールといった機能を備えたフリーのテキストエディタ。AppleScriptの編集、実行もできる。
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■こんな人にお勧め!!
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簡単な書式設定ができるエディタを探している人。UNIXでEmacs、Muleを使っている人などにお勧め!!
テキスト編集機能はシンプル
エディタとしての基本機能はシンプルだ。ワードや行単位で移動できるとかタブの幅をポイント単位で設定できる、ウィンドウの背景色を編集モードと表示モードでそれぞれ設定できる、PICT画像やサウンドなどを埋め込むことができる、といった細かい機能はあるが、テキスト編集そのものについてはさほど高度な機能はない。
保存時にはCuTE独自の形式のほか、CuTEのひな型用、SimpleText形式およびその読み取り専用、テキストクリッピングなどの形式が選べる。ひな型機能を使うと、文書の基本的な書式を保存しておき、それをもとに文書を作成できる。標準では、AppleScript作成用とHTML用のひな型が用意されている。
Mac以外のプラットフォームとのファイル交換に便利
ウィンドウの左下隅には三つのボタンがあり、編集モード、漢字コード、改行コードのそれぞれについて切り替えられる。漢字コードと改行コードは、ファイル読み込み時に必要に応じて自動的に変換されるため、UNIXやDOS/Windowsで作成したテキストを扱う機会が多い人には便利。漢字コードについては、読み込み時に変換を行わないようにすることもできる。
また、EmacsおよびMule風のキー操作を割り当てることができるので、UNIX環境とMacを併用しているような人には便利だろう。
AppleScriptを使った拡張機能
AppleScriptについては、スクリプトの作成だけでなく、「CuTE」上での実行が可能だ。実際、エディタの基本部分以外での特徴的な機能はすべてAppleScriptで記述されているといってもいい。
具体的にいえば、スクリプト用として独立したメニューの中に、HTMLのタグ入力や段落先頭への引用符挿入および引用符の削除といったコマンドがある。また、Netscape Navigatorで表示中のページからのURL挿入、AltaVistaやODIN、Yahoo!といったサービスを使った検索といったインターネットに関連した機能も備えている。
(福住 護)
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ソフト作者からひとこと
AppleScriptを使いはじめて、日本語をうまく扱えるScriptableなテキストエディタがないことに気づき、勉強を兼ねて作りはじめたのが「CuTE」です。ついでに常々ほしいと思っていた「読むだけモード」などの機能を気のおもむくまま実装しました。
AppleScriptでお好みの味つけをするような使い方をしてもらえるとうれしいです。AppleScriptは「CuTE」に限らずちょっとしたことに便利ですし、覚えるきっかけにでもなればと思います。お仕着せの機能を使うだけじゃおもしろくないでしょ。
「CuTE」の今後についてなのですが、正直に言うと、今の形態の「CuTE」は僕にとって習作的なものでして、大幅に機能アップすることはないでしょう。「CuTE」開発の経験をもとに、これに置き換わるもっとよいソフトウェアを作りたいと考えています。
(藤本 尚邦)
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