出題される漢字の読み方をひたすら答えていく、シンプルな漢字学習ソフト。息抜きにゲーム感覚で楽しめるだけでなく、毎日繰り返し使うことで脳の活性化が促され、脳の衰えを予防する効果も期待できる。
内閣府が発表している「平成29年版 高齢社会白書」によると、2012年の認知症高齢者数は462万人と、65歳以上の高齢者の約7人に1人だったが、2025年には600万人を超え、約5人に1人になるとの推計もある。認知症の主な原因は加齢による脳の衰えであり、これを予防するには自分の頭で物事を考え、それを毎日継続的に行なう事が大切と言われている。このソフトを使えば仕事やネットサーフィンを始める前の数分で手軽に頭の体操ができるので、毎日の脳のトレーニングにはちょうど良いソフトと言えるだろう。
インストール後にソフトを起動するとタイトル画面とメニューが表示される。メニューは「トレーニングをはじめる」「学習の記録をみる」「設定」の3つで、「トレーニングをはじめる」をクリックすればすぐに開始できる。毎日継続的に使用するソフトの場合、操作を始めるまでに何度もクリックしなければならないようだと起動するのが面倒になって長続きしないので、起動してすぐにスタートできるのは優れたポイントだ。
出題される問題は大きく分けて2種類あり、1つは「漢字の読み方を答える問題」、もう1つは「漢字を組み合わせて熟語を作る問題(漢字パズル)」だ。
「漢字の読み方を答える問題」は、画面に表示される漢字の読み方をひたすら答えていくだけの、非常にシンプルな問題だ。回答入力欄に読み方を入力しENTERキーを入力すると、正解なら「◯」マーク、不正解なら「レ点(チェックマーク)」が表示される。続けてENTERキーを押すとすぐに次の問題が表示されるので、マウスを使わなくてもキーボード操作だけで次々に問題に答えられる。脳のトレーニングと同時にタッチタイピングのトレーニングにもなりそうだ。
「漢字を組み合わせて熟語を作る問題(漢字パズル)」は、提示された漢字を組み合わせたり任意の漢字一文字を加えたりして熟語を作成する問題だ。読み方の問題よりも少し難易度が高く解くのに時間がかかるが、逆に考えればより効果的な脳のトレーニングになるとも言える。個人的に、完成した熟語の意味の解説等もあれば尚良いので、この点はアップデートに期待したい。
いずれのタイプの問題も回答の制限時間はないので、じっくり自分のペースで進めていくのが良いだろう。
漢字の読み方の問題画面
誤った解答の場合は正しい答えが表示される