複数書庫の圧縮・作成に適したインタフェースと、圧縮効率を比較できる「圧縮率テスト」モードが特徴の、ユニークなアーカイブユーティリティ。基本的な使い勝手において、一般的なアーカイブユーティリティに比べて「使いづらい」などと感じることはない。操作対象のファイル/フォルダはエクスプローラなどからのドラッグ&ドロップで行えるし、書庫内画像ファイルなどのプレビューも行える。強いて挙げれば、「通常圧縮」で登録できるのがフォルダのみで、ファイル単位では圧縮できないことが残念な点なのかもしれないが、それとてフォルダを作って、対象としたいファイルを格納すれば済む話で、大きなディスアドバンテージではないだろう。
とはいえ、“複数の書庫を解凍する、または複数の書庫を作成することに向いている”ソフトであることは間違いなく、「書庫一括操作ユーティリティ」一本をオールマイティで使うより、個別の書庫の操作が得意なほかのソフトと組み合わせれば、より便利に使うことができそうだ。
おもしろいのはやはり「圧縮率テスト」モードで、さまざまなファイルで圧縮形式別の圧縮効率の違いを比較することができる。同じ種類(拡張子)でも、もちろん個々のファイルで圧縮効率は異なるが、テストを行ってある程度目安をつけておけば、大容量のファイルをやり取りする際、少しでも圧縮効率の高い形式を選択すれば、通信時間などの軽減につながり、作業時間を短縮できる。
(雲類鷲 明澄)