“毎日楽しく血圧を記録できる”「気づく!血圧マスター」が二年弱の時を経て、パワーアップして帰ってきました。厚生労働省による国民健康・栄養調査によれば、日本国内での家庭用血圧測定器の普及台数は約4,000万台と推定され、一世帯に一台とまではいかないものの、普及率は相当に高い。それだけ血圧の測定・管理と健康維持との関連が強く意識されているということだ。
血圧や脈拍の測定自体は例えば、価格が手ごろで操作も簡単、置き場所にも困らない手首式を使えば、簡単に行える。とはいえ、淡々と測定・記録するだけではおもしろいはずもなく、そこには何らかの“お楽しみ”が必要。その“お楽しみ”を提供してくれるのが「気づく!血圧マスター2」だ。
起動・終了時に表示される「気づき」が楽しく、役に立つ。どれだけのパターンが登録されているのかは不明だが、「実年齢にとらわれるのはよくありません」だの「昨日あった『楽しかったこと』を五つ出す。脳をどこかにフォーカスさせることは、脳のコンディショニングにつながります」だのと表示され、勇気づけられたり、「あ、これ、やってみよう」と思ったり。測定・記録する前後でまず、楽しませてくれる。
血圧データスコアもシンプルながら、目に見える点数として提示されると、「目標数値以内に抑えなければ」とやる気が出てくる。目標値(というか適正値)は人それぞれで異なり、単純に他人とスコアを比較することはできないだろうが、ネットランキングのような仕掛けがあれば、よりユーザのやる気を引き出すことができるかもしれない。
ひとつだけ要望を挙げさせていただけば、データのインポート/エクスポート、旧バージョンからのインポートができるのはありがたいが、いったんダミーでも何でもユーザを登録してからでないとインポート操作ができない。シリアルキーの入力が完了していれば、その時点でインポートができるようになると、より使い勝手がよくなるのではないだろうか。
パソコンソフトなので、測定値の管理や推移確認なども万全。グラフで前月や前年同月と比較してみると、努力の成果が血圧の安定・維持に結実しているか否かがひと目でわかる。毎朝・毎夜の血圧測定を楽しみながら続けられる、お勧めの一本だ。
(安心院 徹)