PDFファイルの結合・抽出などを簡単な操作で行える、シンプルかつ高機能なPDF用ユーティリティ。PDFファイルの暗号化設定などを行うことも可能。「ConcatPDF」は、複数のPDFファイルを結合して一本のファイルにまとめたり、複数ページからなるPDFファイルを1ページごとに個別のファイルに分割したりする機能を備えたPDF用ユーティリティ。分割されたファイルの内容をプレビューウィンドウで確認して、必要なページだけを新たなPDFファイルとして出力することも可能。出力時に「文書を開くためのパスワード」などの暗号化オプションやファイルオープン時のページレイアウト、ナビゲーションタブの表示の有無を設定したりもできる。GUI版(ConcatPDFW.exe)のほかにCUI版(ConcatPDF.exe)も同梱され、コマンドラインで使用することも可能だ。
使い方は簡単。複数のPDFファイルを結合するには、
- 対象のPDFファイルをファイルリストに追加
- 必要に応じてファイルの順序を変更
- 名前を付けて保存
するだけでよい。ファイルリストへの追加はドラッグ&ドロップなどで行える。順序の変更は、選択したファイルを上または下へ移動させることができるほか、ファイル名・ページ数・フォルダ名でソートすることもできる。複数ページからなるPDFファイルの分割は、
- ファイルリストに追加された中から対象のものを選択
- 「編集」メニューの「分割」を実行
すると、対象のファイルが1ページずつに分割されて、リスト上に「元ファイル名.pdf.連番.pdf」というファイル名で並ぶ(例えばSample.pdf.0000000001.pdfなど)。プレビューウィンドウ(Preview Window)で内容を確認の上、不要なものはリストから削除して、ファイルの結合と同様の操作で保存すれば、新たなPDFファイルが出力される。ファイルの出力時には、アウトライン(しおり)追加の有無や暗号化オプションを指定できるほか、表示方法の設定、ページ設定、イメージ設定を行うことができる。暗号化オプションは、40-bit RC4または128-bit RC4から選択でき、文書を開くためのパスワードと、権限やパスワードを変更するためのパスワードを設定することが可能。さらに、内容のコピー、抽出・アクセシビリティの停止などのオプションを指定することもできる。
表示方法の設定では、ファイルオープン時のレイアウトや「アウトラインを表示する」「サムネールを表示する」といったナビゲーションタブの表示の有無を指定することが可能。「ツールバーを隠す」「メニューを隠す」といった設定も行える。ページ設定ではマージンなどを、またイメージ設定では解像度を指定できるようになっている。