キー割り当ての変更ソフトはよくあるが、「使うキーをホームポジション内の40キーに収めてしまおう」という発想がユニーク。配布アーカイブを解凍し、実行するだけで利用できる手軽さがよい。作者のホームページ「Work Smarter, Not Harder〜がむしゃらじゃなくスマートに働く」に掲載されている記事「理想のキーボード環境を求めて」では、作者がもともとキーボード用ユーティリティを作成しようと思ったきっかけや、キーボードのJIS/US配列の話、キーボードの「右シフト」問題などが語られていて興味深いが、結果として作者は「完全なタッチタイピング」を可能にするには、
- US配列とJIS配列を同じキー配列として使える
- 右手小指はホームポジションしか使わない
の二つの条件が必要であるという結論に達する。お気づきの通り、この二つの条件を満たすユーティリティが「ホームポジションキーパー」だ(「理想のキーボード環境を求めて」は16回までが公開されているので、興味のある方はぜひ、読んでみていただきたい)。キー割り当てを変更するため、当然のことながら、慣れるまでには時間が必要だが、慣れてしまえば、キーボード入力ではかなりの効率化が図れそう。作者自身も「ホームポジションキーパー」を利用することにより、「完全にタッチタイピングできるようになりました」とのこと。キーボードを選ばずにタッチタイピングができるようになる点にも惹かれる。
(安心院 徹)