高精細な画像拡大で定評のある「PhotoZoom Pro」シリーズの新バージョン。「Adobe Lightroomと連携」「PSDファイル対応」「高DPI対応」「印刷機能搭載」が今回の主な新機能として挙げられる。12種類ものリサイズ方式が用意されてはいるが、「PhotoZoom Pro」でどれを使うべきかは、ヘルプを読めば明らか。少し長くなるが、引用すると、
- ほとんどの画像で、S-Spline Maxのリサイズ方法が最良の結果を得られます。いくつかのケースでは、S-Spline XLまたはS-Splineの方がより良い結果をもたらすかもしれませんが、常にS-Spline Maxを最初に試すことをお勧めします。結果に満足できない場合、S-Spline XLとS-Splineを試してください。……3つのS-Splineのリサイズ方法のいずれかが最良の結果をもたらすはずです。
とあり、さらに、- 他の各方法(Lanczos、Bicubic、Bilinearなど)は単に比較のために含まれています。
とある(「PhotoZoom Pro 6」のレビューでも同様の指摘がされているが、あえて繰り返させていただいた)。実際にいくつかの画像で12方式すべてを確認してみたが、たしかに「S-Spline(特にS-Spline Max)」での拡大はきれい。ヘルプにある通り、まずは「S-Spline Max」をリサイズ方式に選択するのがよさそうだ。適用結果はプレビューにすぐに反映されるので、いろいろ試してみても苦にならないし、元画像と処理後の画像とを並べて見比べられるので、効果のほども一目瞭然。さらに必要であれば、プレビューの画像を回転・反転させることも可能だ。
(筆者の感覚では)個人の趣味で使うにはいささか高価だが、「業務で画像拡大をしばしば行うことがある」という方にとっては、第一の選択肢になるのではないだろうか。
(津布久 樹)