ユーザの行ったキー入力やマウス操作の内容をリアルタイムで画面に表示してくれるソフト。「パソコンをどのように操作しているか」がよくわかる。「Orakuin(Optimized ReAl-time Key & moUse INput visualizer)」は、キーボードおよびマウスに対するユーザの操作を監視し、キー入力やマウスクリックの内容、マウスカーソルの位置、ホイールの回転方向などを大きな文字や強調円でわかりやすく“視覚化”する常駐ソフト。アプリケーションの操作方法を──特にパソコンに不慣れな方に──説明する際などに役に立つ。キー入力/マウス操作の視覚化の有効/無効は、ショートカットキーなどで個別に切り替えることが可能。入力/操作内容の表示位置や表示色などは細かくカスタマイズできる。
キー入力では、ユーザが何らかのキーを押下すると、押されたキーが水色(初期状態。以下同様)の枠線で囲まれた大きな文字で表示される。あらかじめ設定した「遅延時間」以下の間隔で連続入力されたキーは“ひとつの塊”とみなされ、まとめて表示される仕組み。設定以上の時間が空いた場合は、別の入力ブロックとして扱われる。
【Enter】キーや【Shift】キーなどを入力した場合は、それぞれ“<Enter>”“<Shift>”のようにカッコ付きで、また【Ctrl】+【V】のようなコンビネーションキーは“<Ctrl - v>”と表示される。
マウス操作では、カーソルの位置が黄色い大きな強調円で表示される。左ボタンのクリックは円内の左側(時計の文字盤にたとえると9時)、右クリックは右側(同3時)、中央ボタンの場合は上(同0時)に青い円が現れる。左ボタンのダブルクリックでは、青とワインレッド(赤)の円が連続表示される。
設定画面では、キー入力/マウス操作それぞれの視覚化の有効/無効を指定したり、不透明度の表示や表示色──キー入力では枠線、マウス操作では強調円──をカスタマイズしたりすることが可能。キー入力では表示用のフォントやサイズ、文字色、表示時間、遅延時間などを、またマウス操作で強調円の半径なども指定できる。さらに、
- 【Shift】キーの単独押下を検出するかしないか
- 【Shift】キーとほかのキーの同時押下を、【Shift】を修飾キーとして表示するか、そのまま結合して表示するか
といったことも選択・指定することが可能だ。キー入力の内容が表示されるエリアを設定することも可能。デスクトップの左半分/右半分や左上/右上/左下/右下の1/4を指定できるほか、始点の座標と幅/高さをpixel値で指定することもできる。そのほかにも、
- 視覚効果を減らす(透明化フェードアウトしない)「低負荷描画」
- 表示が終わった文字が画面右側へスライドして画面外へ消えてゆく「滑って退場する」
といったオプションが用意されている。設定内容はファイルに保存し、読み込んで利用することが可能。「初期設定へ戻す」ボタンも用意されている。キー入力視覚化やマウス操作視覚化の有効/無効の切り替え、強調円のサイズ変更、設定画面の呼び出しなどはショートカットキーからも行える(初期状態では「ショートカット操作」は無効になっているので、使用する際は有効にする)。