ソフトを開発しようと思った動機、背景
私たちは、主人公や周りの人間の関係性、登場人物の心理を描くのが好きで、ゲームの物語を構築するときには特にその点を重視して作ります。前作(2つの苦悩が織り成す探索型サイコホラー「HAND」)では、そこへ焦点を当てることは達成できたのですが、いくつもの課題が残りました。主な課題は二つです。ひとつは、物語にしてもシステムやUIにしても、わかりにくいというところ。そしてもうひとつは、探索や物語がメインのため、ゲーム性が極めて低いというところです。また、前作には表現に制約を設けていました。直接的、過激な表現を控えること、見た目の色味を抑えること。そして、その中でどのように表現するかに拘っていました。しかし今度は「そうした制約を取り払って、表現方法を模索しながら作ってゆきたい」という気持ちが湧いてきました。
「自由な表現で、ゲーム性のある、わかりやすいものを作る」──これを目標に、本作の作成へ取り掛かることになりました。
開発中に苦労した点
台詞にはかなり時間を掛けました。本当にこの人がこう発言をするのは自然なのか、この人は本当はどう思っているのだろうか――。特に重要な部分には何度も手が入り、それによって、はじめの台詞から見直すことも多々ありました。
また、わかりやすいゲームにすることが目標だったので、UIにおいても試行錯誤しました。わかりやすさとおもしろさや見栄えのバランスを取るのは非常に難しいものでした(これは物語に関しても同じですが)。例えば、マップでは調べる個所をわかりやすくするためにアイコンを設置したのですが、はじめから調べる個所がすべてわかるのもつまらないので、ある程度主人公が近づかないとアイコンが表示されないようにしました。マップそのものも、雰囲気を出しながらも歩行するところがわかりやすいよう、慎重にデザインしました。
ユーザにお勧めする使い方
人間関係を描いたお話が好きな方にお勧めです。また、画面を見ていても楽しめるように、ドット絵をちょこちょこ動かしたりしています。ちょっとした動きですが、楽しんでいただければ幸いです。
アクションに関しては、難易度選択ができますので、アクションが苦手でもプレイしていただけますし、いつでも難易度変更が可能ですので、慣れてきたら難しい難易度で遊んでいただければと思います。
今後のバージョンアップ予定
今後「鼈口飴」をバージョンアップする予定はありません。
「鼈口飴」の裏側について
「鼈口飴」の裏話などはブログにて公開しておりますので、ご興味のある方はお暇なときにご覧ください。
http://shigeuuga.blogspot.jp/
※一部ネタバレがございますので、未プレイの方はご注意ください。
(しげまろ+うーが)