選択領域またはウィンドウ単位でのキャプチャを行えるシンプルなソフト。【Ctrl】キーを押しながら左クリックすると、ウィンドウからタイトルバーやメニュー、ウィンドウ枠などを省いたドキュメントエリアだけをキャプチャすることができるが、範囲指定に関するオプションはそれくらいだ。readme.txtによると「画面上の指定した範囲だけをキャプチャして、最前面に表示させておくためのソフトです」とあり、「画面の状態を確認するための一時的な記録用」といった使い方を想定しているように思われる。例えば、ユーザアカウント作成時に発行される仮パスワードやプログラムのエラーメッセージのように、
- 非常に重要だが、長期的に保存しておく必要性は薄いような情報を手早くメモしておきたい
といったケースにぴったりだろう。形式的にはシングルドキュメントタイプなので、再キャプチャを実行すると、前にキャプチャした画像は(事前に保存しておかない限り)消えてしまう。ただし、多重起動は可能なので、複数のキャプチャ画像を見比べるような作業も無理ではない。その場合は、タイトル文字を任意に編集したり、タイムスタンプを自動挿入したりするように、あらかじめ書式を指定しておくとよいだろう。
領域指定のバリエーションや画像の加工などはあまり必要とせず、とにかく手軽にキャプチャしたい方にお勧めのソフト。実行ファイルのほかにDLLファイル二つと設定用のiniファイルがあるが、インストールを必要とせず、展開したファイルから直接起動できるので、「USBメモリなどで持ち歩いて、その場でキャプチャする」といった使い方も可能だ。
(福住 護)