いきなりだが、まず補足から。「PrivaZer」は多言語対応で、インストール時に言語を選択することで日本語化できる。ただし、筆者がテストした限りでは、日本語部分に文字化けがあったり、日本語がこなれていない部分が見られた。そのため、本稿のスクリーンショットは敢えて英語版で作成した。実際に使用する際の裏技的な処置として、まず一度、日本語版としてインストールし(実はこれも選択肢が「日本語」ではなく「日本人」となっていて怪しいのだが)、ある程度機能を理解してから、あらためて英語版でインストールするという方法もあるのではないかと思う。
インストール済みの状態でさらにインストーラを起動すると、アップデート用のオプションが表示されるので、そこで“English“を選択して実行すると、言語を切り替えることができる。処理内容やオプションには特に難しいものはない。「不自然な日本語より英語表記の方がよい」という方はぜひお試しを。
さて、ソフトの特徴だが、詳細オプションでページファイルの削除や休止状態(ハイバーネーション)、Windowsサーチの停止を簡単に指定できることもさることながら、クリーンアップ用アルゴリズムの充実ぶりに目を引かれた。
空き容量の確保では、手軽な「スマートクリーンアップ」と本格的な「ノーマルクリーンアップ」を選択できるほか、SSD/フラッシュメモリや磁気ディスク(ハードディスク)といったデバイスタイプに応じて消去方法を指定することが可能。それぞれアルゴリズムも選択できるという徹底ぶりだ。フラッシュメモリ/SSDとRAMでは、米国陸海空三軍で利用されているものなどの8種類、磁気ディスクでは最大35パスで上書きするGutmann's Algorithmなど11種類から選べる(いずれも1パス上書きのものが「推奨」として初期設定されている)。
単なるクリーンアップにとどまらず、プライバシー保護やデータの安全性を重視するのであれば、「PrivaZer」は見逃せない一本だといえる。
(福住 護)