ソフトを開発しようと思った動機、背景
いまの音楽は「WAVやMP3などの音声ファイルとして書き出され、ユーザの各端末に取り込んでから聴く」というのが一般的な聴かれ方だと思います。それらは音声ファイルとして書き出された時点で曲のフレーズや展開が固定されており、どんなにすばらしい音楽でも、作業用の音楽として何度も繰り返し聞いていると飽きてしまうという側面がありました。そこで、プログラミングによってツール上でリアルタイムに音楽を作成・演奏し、常に新しいBGMを流し続ける「動的な自動作曲システム」を作ることで、その問題を解消できるのではないかと思い、このソフトを開発しました。また、自動作曲という技術自体は以前からありましたが、近年になって自動作曲の技術を用いたサービスの商業展開などが見られ、作曲している立場の人間として「ちょっと作ってみたかった」というのもありました。
開発中に苦労した点
このソフトは起動したら、ただひたすらに自動作曲された音楽が流れ続けるのですが、自分が音楽を作るときの考え方をプログラムし、ツールとして動かすことがこんなに大変なのかと痛感しました。まだまだ技術不足で、不協和音になったり、作成される音楽のバリエーションが少なかったりと、自動作曲そのものの精度が甘いため、改善できる点は多々あります。まずは形にできたということでソフトを公開しました。
また、大量の音声ファイルを同時に扱うため、メモリ消費量が非常に多いことにも頭を悩ませました。現在でも最大1.5GBほど消費してしまうので、今後の更新で何か対策ができたらと思います。
ユーザにお勧めする使い方
「アンビエント調で落ち着く雰囲気」「メロディはあまり主張しない」「ずっと流していても飽きない」をコンセプトに開発しています。作業用、睡眠や読書用、生放送など、気分を落ち着かせたいとき、とりあえず何かBGMがほしいときなどに気軽に音楽を流せるソフトとしてお使いいただけると思います。
今後のバージョンアップ予定
今後は基本的にバグ修正と動作改善のみのバージョンアップで、「Deep Blue Juke」としてはこれで完成としたいと思っています。
今後は作曲とプログラミングの知識をさらに身につけ、新しいツールでより高度な自動作曲ソフトを開発できるように努力してゆきたいと思っています。
(MoppySound)