シンプルな探索アドベンチャーゲーム。プレイ時間は長くはないものの、プレイ中は大いに楽しむことができた。重い音を立てながらドアを開いたり、アイテムを見つけたときにリアクションをしたりと、ドット絵による主人公のモーションが充実しているのもうれしい。BGMを聞きながら少女の動きを見ているだけでも楽しくなってくる。マップが広くないこともあり、謎解きそのものはわりとやさしい。仕掛けはいずれも素直。プレイヤーを引っかけるようなところはなく、画面を注意深く見ながらプレイしていれば問題なくクリアできるだろう。ただし、調べるキーの反応がやや鈍い点にだけは注意が必要だ。
そしてもうひとつ。「人の顔を模した思考型昇降機」とのボス戦は──ボスを倒すコツをつかむまでは──人によっては少し手こずるかもしれない。
トゥルーエンドクリア後には、二つの後日談と裏話を集めた「おまけ」も用意されている。手軽に遊べるので、多くの方にぜひ一度プレイしてみていただきたい。
(秋山 俊)