最大19種類の言語・話者を使い分けることができる、多言語対応の音声合成ソフト。単語やフレーズごとに言語を変えて読み上げさせたり、WAVファイルとして保存したりすることも可能。「マルチリンガル・スピーキング2」は、ユーザの入力したテキストを合成音声で再生してくれるソフト。音声読み上げにはWindows標準の音声合成エンジンを採用。Windows 7では英語のみだが、Windows 10およびWindows 8.1/8では日本語・英語での読み上げに加え、言語の追加にも対応。フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語など、多数の言語を追加できる。さらに「Chromeで読み上げ」機能を利用すれば、開発元(ボイステクノ)のサイトへアクセスして、Google Chromeの機能で読み上げさせることが可能。Windowsのバージョンにかかわらず、さまざまな言語での読み上げを実現する。
メイン画面は、上部のツールバー、中央左側のテキスト入力エリア、中央右側のファンクションキーへの言語割り当て用エリアで構成され、入力したテキストを選択して「開始」ボタンをクリックすると、デフォルト設定の言語で音声読み上げが行われる仕組み。ファンクションキーに言語を割り当てておけば、キーの押下や対応ボタンのクリックにより、指定言語で読み上げさせることができる。「読み上げ中の言語」「性別」「話者」は画面下部のステータスバーで確認できる。
テキスト入力エリアのほかに「新規入力文章」テキストボックスもある。テキストを入力してファンクションキーまたはボタンを押すと、音声読み上げが行われたあと、テキスト入力エリアへ文字が書き込まれる。「新規入力文章」は、センテンスごとに異なる言語で読み上げさせるような場合に便利。例えば、最初のセンテンスは英語(男性)、次のセンテンスは英語(女性)のように交互に割り当てれば、テキストエリアに入力された全文が、男性と女性が会話をしているような感じで読み上げられる。
言語割り当て用エリアには、ファンクションキーに対応したボタンとドロップダウンリストが用意され、ドロップダウンリストで言語の割り当てや追加を行ってゆく。ファンクションキーは【F1】から【F12】までを使用することが可能。さらにデフォルトの言語を【Esc】キーに割り当てることも可能だ。
ツールバーでは、
- 読み上げの開始・停止
- 読み上げ速度
- 音量
- ポーズ(話者の間隔を設定)
- 読み上げ部分のハイライト表示
などの操作・設定(単語単位または文単位)を行うことが可能。テキストエリア内の文章はリッチテキスト形式での保存・読み込みに対応。読み上げさせた内容をWAV形式ファイルに保存することもできる。そのほかにも、
- 単語のスペル読み上げ
- 翻訳サイトへのアクセス(Google翻訳、エキサイト翻訳、Yahoo!翻訳、エキサイト翻訳 for @nifty、Weblio翻訳)
- クリップボード内やドラッグで選択したテキストを読み上げる「クリップボード・スピーキング」の起動
などを行える。「クリップボード・スピーキング」では、読み上げの開始・停止のほかに、速度や音量の設定、話者の選択、WAVファイルでの保存なども可能。テキストをドラッグで選択するだけで読み上げてくれるオプションが初期状態でONになっている。