何不自由なく見える少女の奇妙な冒険が描かれた“童話チック短編RPG”。幻想的なオリジナルグラフィックや独自のサイドビュー戦闘システムが特徴。ひとり電車に乗った少女は車内で不思議な冒険に巻き込まれる
「片道夜行列車」は、あてどなく電車に乗った少女の身に起こる不思議な出来事と冒険が描かれた短編RPG。二人の奇妙な案内人に導かれ、少女は離ればなれになってしまった親友との再会を果たす。少女と親友はどのような結末を迎えるのだろうか……。
ゲームの主人公は「ルナ」という名の少女。悩みを抱え、どこか遠くへ行きたいと願い、ある日、あてどなく電車に乗っていた。しかし、電車はどこまでも走り続けるわけではない。まもなく終点かとガッカリしていると、なぜか車内に「次は終点のひとつ先」というアナウンスが流れる。
あり得ないアナウンスに、夢を見ているのかと首を傾げるルナ。そんなルナの目の前を白いウサギが走り去ってゆく。思わずウサギを追いかけたルナは、ひとりの少女に出会う。その少女は自分こそが先ほどのウサギだという。少女が指し示す先には真っ黒な人影が。そこにイジメを放置し、ルナの親友を自殺に追いやった教師の声が流れた。かくしてルナの奇妙な冒険がはじまる……。
白ウサギと黒ウサギ、そして親友同士の二人の少女が夢の中で物語を紡いでゆく
主人公の「ルナ」は容姿、家柄ともに揃った才女で、みなから憧れられる存在。一見、何不自由ないと思われるが、家柄ゆえの問題を家庭内に秘め、自由への渇望と劣等感を抱えていた。
「メル」は、ルナの幼なじみで唯一、腹を割って話すことのできる親友。だが、そのことを快く思わない人間からのイジメを受け、ついには自殺してしまう。人と関わることが小さいときから苦手で、ひとりでいることを好んだが、ルナだけは特別だった。
「白ウサギ」は、唐突に人前に現れ、夢の世界へと導く特殊な人間。手にしたナイフはあらゆる物を切り裂くことができ、時空に隙間を作って、世界の橋渡し役を担う。そそっかしい黒ウサギに日頃から頭を悩ませている。
「黒ウサギ」は、白ウサギの仕事をサポートする夢の世界の住人。しかし、どこかいい加減な性格が災いし、結局は白ウサギに世話を焼かれる始末。「黒時計の針」を集めることを使命に生きている。
この四名が物語を紡いでゆく。
最大10個のスフィアをセットして主人公を強化する独自の戦闘システム
ゲームは、使い間を召還しながら戦う、独自のサイドビュー戦闘システムを採用。敵との遭遇はシンボルエンカウント。戦闘はターン制。戦闘では「攻撃」「防御」、さらには「出来ること」で技を選択して発動(発動に際してはエーテルを消費する)、「アイテム」の四つのコマンドを使用できる。複数の使い魔を使役しているときは、【X】キーで戦闘に参加させる使い魔を切り替えることが可能だ。
使い魔は、ボスキャラを倒すことで一体ずつ増える。使い魔は自律的に行動し、行動パターンは主人公がピンチのときとそれ以外のときとで異なる。
主人公の強化は、敵との戦闘に勝利すると入手できる「スフィア」で行う。スフィアは最大10個までセットすることが可能。セットしたスフィアでLP(生命力)、Phy(力)、Men(精神)、SP(スピード)の値を変えたり、「出来ること」で使用する技を習得したりできる。ほしいスフィアがない場合は、代わりに消費アイテムを取得できるようになっている。