3Dグラフィックが美しく、スピード感に溢れる“良作”アクションゲーム。操作がうまくいき、思い通りのアクションを達成できたときの爽快感がクセになる。しかし、プレイヤーが優雅に楽しめるのはステージ3まで。ステージ4から先は難易度が凶悪極まりない。ステージの長さそのものも、それまでとは比べものにならないくらい長くなる。「いくら何でも、これはヒドすぎだろう」という、パッと見でとてもクリアできそうにない難所が果てしなく続く。ステージクリアに時間制限があるのも厳しい。
それだけに苦闘の末に難所を突破できたときの達成感もひときわ。制限時間内であれば、死亡してもチェックポイントからやり直せるのはうれしい(というかチェックポイントがなければ、絶対に心が折れる)。
プラクティスモードが用意されていて、通ったことのある場所の一部だけを切り抜いて、時間無制限で練習できるのはプレイヤーにとって大きい。ゲームバランスは最高に絶妙。どんなにクリア不可能に見えても、何度もプラクティスモードで練習を積むことでいつの間にやらクリアできるようになってゆく。心が折れる寸前のところに光明がある、よい意味で実にイヤらしいゲームだ。
妹「ピック」の数々のセリフも、地味に挫けそうになった心をなだめてくれる。アクションゲーム好きの人であれば、絶対にハマること間違いなし。多くの方に強くお勧めしたいゲームだ。
(秋山 俊)