投資家や就職活動中の学生などにはおなじみの「会社四季報」が、強力な検索機能を備えて、本格的なビジネス用データベースへと変身したのが「会社四季報CD-ROM」(ダウンロード版の販売開始は「2016年1集・新春号」から)。いちいちページをめくらなくても会社の基本情報を瞬時に取り出せるが、特筆すべきはもちろん“パソコンならではの特徴を活かした検索機能”だ。簡単にいってしまうと、リレーショナルデータベースにおけるクエリー(検索条件)がどっさりとプリセットで登録されており(らくらくスクリーニング)、それを使えば誰でも簡単に目的のデータを抽出できる。その内容も、株主や役員・従業員などの情報から貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書、業績予想集計、株価関連など、実に多岐にわたる。
上記のような項目を選ぶだけで検索対象のフィールドがセットされるので、あとは「資本金が×億円以上」といった具体的な値や演算子を指定してやればよい。
「スクリーニング」では、より詳しい条件を設定することができるが、こちらも「よく使うスクリーニング」や「株式投資に役立つスクリーニング」といったグループがあらかじめ用意されており、データベースの操作をゼロから学ぶような煩わしさとは無縁だ。
企業情報収集専門のコンシェルジュをそばに置いているようなもので、登録済みのスクリーニングを使ってみるだけでも、相当な情報を得ることができる。ビジネスを学びたい方や就職活動に備える学生、株式投資を検討中の方などには絶好の資料となるはずだ。
(福住 護)