姿のない主人公が謎を解き、モノクロームの世界に色を取り戻す短編アドベンチャー。色の部屋の謎を解き明かして部屋の主と会い、色だけでなく、自らの記憶も取り戻そう。記憶だけでなく、自分の姿まで忘れてしまった主人公が色のない世界で模索する
「サーシャの不思議な世界」は「謎を解くことで、色のない不思議な世界に色を取り戻してゆく」という設定のファンタジーアドベンチャーゲーム。黒と灰色しか存在しない世界に、白、黄、青、赤の各色を戻すとともに、失われてしまった自らの記憶を取り戻してゆく。
ゲームの主人公は「カタマリ」。すべての記憶を失い、自分が現在いる場所も、何をしていたのかも、名前も、それどころか自分自身の姿形さえも失ってしまっている。ただ、誰かからここで待っているようにいわれ、寝ていたことだけを覚えている。
カタマリが夢から覚めたのは、真っ暗で何も見えない場所。暗闇の中、1ヵ所だけ光っているところがある。光に向かって動いてみると、出た先は黒と灰色しかない、色のまったくない奇妙な世界だった……。
操作はキーボードで行う。カタマリの移動はカーソルキー。決定キー(【Z】/【Enter】/スペースキー)では、目の前のものを調べたり、話しかけたりする。キャンセルキー(【X】/【Esc】キー)でメニューを開く。
カギは五つの部屋に仕掛けられた謎
カタマリが迷い込んだ不思議な世界には、白い門のある最初の部屋のほか、「雪の部屋」「黄色の部屋」「海の部屋」「赤の部屋」「最後の部屋」の五つの部屋がある。部屋と名づけられてはいるが、雪の部屋にはいくつもの家やカマクラがあり、黄色の部屋には図書館や博物館などもある。もはや部屋というより、町か村のイメージだ。
それぞれの部屋には主がいる。カタマリが主の居室までたどり着ければ、各部屋にちなんだ世界の色とともに、カタマリの記憶の一部が封印された珠を返してくれる。そうして過去の記憶が少しずつ甦ってくる。
ただし、主のもとにたどり着くには、各部屋に仕掛けられた謎を解いてゆかなくてはならない。謎は、例えば正しい言葉や数字を入力したり、石像を正しい位置に配置したり、正しい順番にボタンを押したりなど、さまざま。さらに、明確に出題されないことも多く、「そもそも何が解くべき謎なのか」から判断しなくてはならない場面が多い。