少量多品種の野菜を効率的に栽培・収穫することを目的とした、家庭菜園向けの管理ソフト。日々の作業や収穫の内容などは、作業日誌にまとめて記録しておける。「Coasys プチ菜園マスター 無料版」は、知識の少ない初心者でも、野菜の作付計画や品種の管理を簡単な設定で行える栽培計画・管理ソフト。種苗の購入から「播種(たねまき)」「定植(植え付け)」、肥料をやる「施肥」、病害虫の「防除」、作物の「収穫」まで、家庭菜園での作業工程を総合的に記録・管理できる。野菜の成長や収穫を撮影した写真を登録したり、SNSと連携したりすることも可能。シェアウェア「Coasys 菜園マスター 通常版」の一部機能が制限された無料(サンプル)版。
利用するにはまず、ユーザプロフィールを設定し、あらかじめマスタデータを作成する。ユーザプロフィールには、ユーザ本人の氏名のほか、家族(菜園に関わる人)の名前、性別、生年月日や身長、生活活動強度(体力)を登録する。
マスタデータは、作付計画を立てたり、栽培記録をつけたりするのに必要な基本データで、例えば、
- ほ場マスタ(家庭菜園の名前、面積、場所)
- 区画マスタ(ほ場内の区画(畝)の取り方。面積、個数など)
- 品種マスタ(作物名、品種名、栽培時期、植え付ける株数など)
などがある。栽培品種や区画、作業項目などはマスタに登録した項目から選択・入力できるようになっている。そのほかにも「肥料」「農薬」「作業項目」「病害虫障害」や「種苗メーカー」「農薬メーカー」「肥料メーカー」、種苗や資材の購入先を登録できる「支払先」などのさまざまなマスタがあり、一般的な家庭菜園の運営に必要な要素はほぼ網羅されている(すべてを作成する必要はなく、部分的に利用することも可能)。さらに、作物種類と作付株数とを設定すると、必要な作付面積、収穫量を算出してくれる「簡易シミュレーション」も搭載。実際に計画を立てる前に全体的な目安を得ることができる。
日々の作業内容、感想や気になることのメモ、成長状態や収穫した農作物の写真など、実際に行った作業や得られた成果はまとめて「作業日誌」に記録しておける。作業日誌は、Facebook、Twitter、mixi、Google+にアップロードできるほか、野菜栽培SNS「Cropnet」「菜園ナビ」に直接、投稿することも可能だ。
育苗や生育作業では「発芽した数」「生育不良で撤去した数」「収穫後に撤去した数」といった生育状況の記録を細かく残しておくことも可能。発生した病気や害虫による被害の状況も写真付きで記録できる。
年間の栽培ごよみを表示する機能もある。例えば、品種ごとの年間スケジュール(育苗、生育、収穫、貯蔵など)を帯グラフで確認したり、作付面積率(農地を使用している割合)を月別で確認したりといったことが可能。「いま、どのような品種を育てていて、合計面積はどのくらいか」という状況を視覚的に把握できる。
簡単なデータ集計を行うことも可能。作物ごとの「収穫量」や栽培にかかった「経費」などを記録し、結果を一覧表やグラフで確認できる。