Blu-ray 3DやH.265コンテンツの再生に対応した“定番”動画再生ソフト「PowerDVD」シリーズの新バージョン。動画補正機能「TrueTheater」の強化などが図られ、より美しく、鮮明な映像を簡単に楽しめるようになった。「PowerDVD」は、Blu-rayやDVDなどのディスクメディア、各種動画ファイル、ネットワークメディアサーバ上の動画データなど、さまざまな映像・音楽ソースを再生できるマルチメディアプレイヤー。新バージョン「15 Ultra」では、「TrueTheater」機能の強化が図られたほか、4K動画の60fps再生にも対応。さらに120fps/240fpsのハイフレームレート動画、ハイレゾ音楽といった最新形式の動画・音楽データも再生できる。ネットワーク動画の作成やISOファイルの直接再生なども可能になった。インタフェースも改善された。
4K動画の再生は「PowerDVD 13」から対応しているが、新バージョン「15」では新たに60fpsでの再生が可能になった。HD解像度では、通常のフレームレートをはるかに超える120fps/240fpsでの再生に対応。こうしたハイフレームレート動画では実時間再生のほか、再生時のフレームレートを下げることにより、超スローモーションで再生できる。アクションカメラ「GoPro」やiPhone 6/6 Plusのスローモーションモードで撮影した動画をパソコンで楽しめる。
前バージョン「14」では、新世代コーデック「H.265/HEVC」に対応したが、「15」では、nVIDIAおよびIntelのハードウェアアクセラレーションを利用してH.265/HEVCを再生できるようになった。CPUパワーのみでは負荷が高いが、ハードウェアアクセラレーションによりCPU負荷を抑えながら、高画質の再生を可能にした。
音声では、Windowsミキサーを通らないWASAPI排他モードでの再生に対応したほか、192kHz/32bitというハイレゾオーディオのネイティブ再生にも対応した。音楽CDからのロスレス音声形式でのリッピングも可能になった。
Blu-ray/DVDのイメージファイル(ISOイメージファイル)を、仮想ドライブソフトやWindowsによるイメージマウントを行うことなく、直接読み込んで再生できるようになった。さらに、NAS上のISOファイルなども直接再生できるようになった。
画質面では、従来から定評のあった「TrueTheater」機能が強化された。カラーエンハンスを行う「TrueTheater Color」は、色補正アルゴリズムがさらに進化。これまで以上に自然で鮮やかな色調補正が可能になった。そのほか、超解像技術でSD画質のソースをHD画質相当にアップコンバートする「TrueTheater HD」や、フレーム補間でよりなめらかな再生を可能にする「TrueTheater Motion」、動画撮影時の手振れを補正する「TrueTheater Stabilizer」など、さまざまな高画質技術を利用できる。
コンテンツ管理では、複数のファイルをまとめて一連のシリーズとして扱う「シリーズ動画」機能が追加された。例えば、連続ドラマの1話から13話までをひとつのシリーズ動画として管理することが可能。シリーズ動画の再生を中断した場合でも、次回再生時には中断個所からレジューム再生することができる。
ネットワーク関連では、サイバーリンク社のクラウドサーバと連携したストリーミング再生機能を新たに搭載。動画や音声をクラウドサーバにアップロードすることで、家族や友人との間で写真画像やビデオ映像を共有できる。
インタフェースは設定項目が整理され、よりシンプルで扱いやすくなった。スキンにも対応し、任意の画像を背景に設定できる。