Windows XP標準のエクスプローラの快適な操作感を再現し、さらにタブ表示などの便利な機能を追加したファイル管理ソフト。「秀丸ファイラーClassic」は、“Windows 7/Vista以降で変わってしまったエクスプローラや「開く」ダイアログの操作感をWindows XP以前のものにする”ために作成された高機能ファイル管理ソフト。Windows 7/Vistaで廃止された機能──例えば、システムメニューアイコンのドラッグなど──を復活させているほか、タブによる複数フォルダのワンタッチ切り替えや、画面分割による複数フォルダの同時表示などにも対応。使い勝手がよい。「grepの実行」など、「秀丸エディタ」との連携機能も備える。
画面構成は、Windows XPのエクスプローラによく似ている。ツールバーのアイコンデザインや配置などはXPのエクスプローラとほぼ同じで、Windows XP上で動作させると、標準のエクスプローラとほとんど見分けがつかない。フォルダツリーの操作性も同様。従来の操作性に慣れた人には非常に使いやすい。
ただし、Windows XPのエクスプローラに対して機能は大幅に強化されている。まず、ファイル一覧はタブの切り替え表示に対応。複数のフォルダを同時に開き、切り替えながら操作・閲覧できる。フォルダツリーの表示は、タブ切り替えに連動して切り替わる。
ファイル一覧を分割することも可能。分割された個々の領域は独立して別のフォルダに移動できる。分割されたファイル一覧間でのドラッグ&ドロップも可能で、フォルダ間でファイルをコピーしたり、ほかのフォルダのプログラムアイコンにファイルをドロップしたりといった操作も簡単に行える。分割方向は「上下」「左右」「田の字」から選択できる。
「ブックマーク」は、エクスプローラの「お気に入り」と同様の機能だが、Windows 7や8.1のエクスプローラでは、ナビゲーションウィンドウを表示しなければ、当該フォルダ/ドライブに移動できないのに対し、「秀丸ファイラーClassic」のブックマークでは、メニューから選択するだけで移動することが可能。登録したアプリケーションやファイルを開くこともできる。ブックマークを「リンク」ツールバー上に常時、表示させておくことも可能だ。
Windows XPのエクスプローラのツールバーにあった「1つ上のフォルダへ」も復活している。さらに「秀丸ファイラーClassic」では、ファイル一覧の背景(アイコンなどが表示されていない部分)のダブルクリックでも「1つ上のフォルダへ」移動することが可能だ(初期状態ではOFF。この機能を利用するには、ユーザがONにする必要がある。ツール−オプション−全般−デザイン/操作−ファイル一覧3)。
そのほかにも、
- フォントや色、表示項目などのカスタマイズ
- (標準のエクスプローラの代わりに)既定のファイラにする
- (誤操作防止のための)フォルダ名部分のドラッグ、フォルダツリーへのドロップの禁止
- マウスジェスチャ
など、多彩な機能を搭載。使いやすいファイル管理ソフトに仕上がっている。