新月でもないのに突如、行方をくらましてしまったお月さまを探し求め、迷い星や暴れ星などと戦いながら夜空を探索する短編RPG。お月さま消失事件を解決するため、夜空の管理人は探索に乗り出す
「ホシゾラエンボリウム」は「行方不明になってしまった月を探し求めて夜空を駆け巡る」という設定のRPG。一般的なRPGとはひと味違う手書きマップの中を移動して敵と戦い、スキルカードを集めてスキルを取得してゆく。グラフィックの美しさが印象的だ。
ゲームの主人公は、空の果てに住む夜空の管理人「ポーラスター(通称ポラコ)」。ポラコが「ベガちゃん」と「アルタイル君」の逢引きを成功させてホッとひと息ついているところに、上司の天体観測所所長「ウルサ・ミノール」がやって来る。新月でもないのに、夜空を彩る大事なお月さまがいなくなってしまったという。もちろんこのようなことは前代未聞だ。
月がないと地上も夜空の星々も混乱してしまう。すでに迷い星や暴れ星が出るなどの被害も出ているという。ミノールの命を受け、ポラコは夜空を守るために事件の解決に乗り出す……。
表情を見ているだけで楽しい、個性的なキャラの面々
主人公の「ポラコ」は北のポーラスター。一等星ではなく二等星だが、「ポーラスターといえばこの人」と思われるほどの有名人。いつもほんわかした表情のために気づかれにくいが、怒ると結構怖い。
こぎつね座の「ウルペクラ」は、有名になりたいからと強引にポラコの助手になる狐の子ども。一人では怖くて戦えないが、ガチョウのアンサーさえ一緒にいれば百人力。かなりの有能さを示す。
やまねこ座の「リンクス」は、ミノールの母親に紹介されて天体観測所にやって来た行商人。星間旅行が趣味で、実益を兼ねてさまざまな物を採取。よそでは手に入らない変わった品々を扱っている。おしゃべりで、話し出すと長いのが玉に瑕。
「ミノール」は天体観測所の所長。小柄で口うるさく、ちょっとおじさんくさいが、しっかり者で優秀だ。
そのほか、ナルシストなはくちょう座の「キグナス」、恋人に尽くしすぎて失敗した経験のある「ベガ」、体育会系なところのあるわし座の「アクイラ」など、個性的なキャラクタが登場する。
敵が落とすカードをゲットして魔法を身につけ、戦闘を有利に
ゲームの内容は──簡略化されてはいるものの──オーソドックスなRPG。手書きのマップ上を移動し、宝箱を開けて回復アイテムなどを入手しながら、目的のキャラクタや仕掛けなどを探し出す。
敵との遭遇はランダムエンカウント。戦闘は通常攻撃または魔法による攻撃で行う。ただし初期状態では、ウルペクラは2種類の魔法を使用できるものの、ポラコはひとつも魔法を持っていない。魔法は、敵を倒すと時折入手できるスキルカード(1種類の敵からは1枚だけしか入手できない)を装備することで使えるようになる。
カードを装備できるスロットはポラコ、ウルペクラともに三つずつ。スロットにはスキルカードだけでなく、リンクスから購入したアイテムを装備することも可能だ。
回復はアイテムで行えるほか、各フィールドに点在するワープポイントを利用すれば、全回復することができる。ワープポイントから天体観測所にワープして、リンクスからアイテムを購入することも可能だ。