「かつて帝国の危機を救った英雄が自らの体験を作家に語る」という形式で綴られた中編ファンタジーRPG。英雄の体験談を売れない作家がインタビュー形式で聞き出す
「第二兵団物語」は、推理要素とキャラクタ育成要素とをあわせ持つ、ストーリー重視のRPG。料理システムによるアイテム生成や転職システムによるキャラクタ育成、推理システムと、バラエティに富んだ要素が詰め込まれている。
物語は、売れないノンフィクション作家「アーネスト=マドック」の、パン屋の店主「ランバート=ブライトマン」に対するインタビューの形で語られる。ランバートはいまでこそひっそりとパン屋を営んでいるが、かつては国を救った英雄として讃えられた伝説の兵士だ。
若い頃ランバートは、「アーレンス帝国」の治安維持を目的に創立された武装組織「帝都第二兵団」で「資料課」の一員として勤務していた。当時、ランバートの手がけた事件が──英雄として讃えられるようになった事件も含めて──語られてゆく。
女二人、男二人のいずれ劣らぬ魅力的なキャラが物語の中心
主人公の「ランバート=ブライトマン」は、第二兵団の新米兵士。元不良で犯罪も多数犯していたが、「第二兵団長」との出会いをきっかけに更生。採用試験を経て第二兵団員となる。入団後は優れた推理能力で多くの事件を解決する。
ヒロインの「ペニー=ノーワース」は、第二兵団資料課の先輩。世話好きで明るい女性。美人でスタイルもよく、お洒落。青い帽子とトレンチコートがトレードマークだ。常に左手にだけ白い手袋をはめている。ランバートとともに多くの事件を解決し、兵団内でも評判のコンビとなる。
「ケイン=ルィトカ」は、第二兵団盗犯課の新米兵士。明るく人懐こいが、空気が読めず、天然なところがある。とある事件で一緒に仕事をして以来、ランバートたちと捜査に当たることが多くなる。
「エルシー=キーツ」は、第一兵団の将校で第二兵団資料課の顧問官。ランバートたちの上官の女性。ランバートに好意を抱いている。
最終的にこの四人が帝国を国難から救った「四勇士」として名を残す。
推理パートの解答をミスしないよう。RPGパートでのセーブは小まめに
ゲームは、シナリオパートが長めの中編ファンタジーRPG。物語はケース0からケース8までに分かれ、各ケースでランバートの手がけた事件がひとつずつ語られてゆく(ケース0は事件ではなく、ランバートの入団のいきさつが語られる)。
それぞれのケースは、
- 【導入部】事件の概要やランバートたちが捜査におもむくまでの日常生活を含めた行動が語られる
- 【帝都ワインバーグ内での行動】武器や防具、アイテムなどの購入、転職などはここで行う。闘技場で戦闘に参加したりカジノで遊ぶことも可能
- 【道中】事件の起こった町や村まで移動しながら、シンボルエンカウントによりエンカウントした雑魚モンスターと戦って、レベル上げや資金稼ぎを行う
- 【捜査】事件の起こった村や町などで行動し情報を集める
- 【推理】ここまでに示された情報から、誰が犯人かを答える。ランバートからの問いかけにアーネストが答えるという体裁が取られる
- 【謎解き】若き日のランバートが事件を解決するまでが描かれる
- 【後日談】事件解決後のこぼれ話などが語られる
が基本構成。ただし、ケースによっては敵との戦闘などが中心となり、このパターンに従わないものもある。